2014年1月31日金曜日

マッキンゼーで求められるリーダーシップとは?採用基準【書評・レビュー】

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マッキンゼーの採用基準で最も大事なのは「考えることが好きか?」です。マッキンゼーでは、あらゆる大企業が解決できない問題を解決する会社です。よって考える力がない人は、働くことができません。

”考える”という行為を苦痛だと感じる人もいます。好きこそものの上手なれではありませんが、考えることが好きな人は考える力が養われているのです。よって、考えることが好きな人は頭が良いわけです。

考えるのが好きかを見極めるために、マッキンゼーの面接では候補者に問題を出した時に、「知ってる知識を一生懸命探して引っ張りだす」タイプなのか「自分の頭で考える」タイプなのかを見ています。

答えが正解かどうかは重要でありません。自分の頭で考えているかどうかを見ています。考えることが好きであれば、面接時にはスキルがなくとも、マッキンゼーに入社してから伸びる人材だと認められるわけです。

ちなみに、マッキンゼーで活躍できる人には自信過剰で、傲慢さが目立つようです。それは、自分ならマッキンゼーで働けるという自信からくるものです。面接官に誠意ややる気を見せることはあっても媚を売ったりはしません。

日本の会社では傲慢な候補者を嫌がる傾向にあると思います。それは当然です。誰にもプライドがありますから、自分の言うことを聞いてくれて大人しい、かつやる気がある部下を持ちたがるでしょう。

しかし本当に優秀な人は多少なりとも傲慢なのです。ここを逃して会社の成長は見込めません。

それから、マッキンゼーではいわゆる優等生タイプは不合格になります。ここでいう優等生というのは、あれもこれもそこそこできる、というバランスタイプです。バランスタイプはマッキンゼーには向いていないのです。

マッキンゼーでは、何かに突出したスパイク型人材を求めています。なぜなら、何かに特化していればそれは他の人にはできない価値を生むからです。そして、何かに欠けていたとしても、マッキンゼーでは様々に突出した人材がいるので、お互いに補いあうことができるというわけです。

さらに関西の大学生を採用するのは難しい傾向があるようです。原因は社会に触れる機会が少ないからです。逆に関東では、インターンや講演会、勉強会などが頻繁に開催されており、起業家や社会人と触れ合う機会が多いのです。

こうしたことからも、学生のうちに社会人と触れ合うことは非常に重要だと言えます。

リーダーの役割は主に4つです。
  1. 目標を掲げる
  2. 先頭を走る
  3. 決める
  4. 伝える
ちなみに”リーダーの能力”と、”管理能力”と”プレイヤーとしての能力”は全くの別物です。

リーダーの役割は、方向性を決めることです。管理能力は、部下に仕事割り振ったり、人事異動や人事採用、給料を決めたりする能力です。プレイヤーは業務を遂行する能力です。

なぜか、日本の企業ではこれらを混同しています。平社員として入社し、業務を遂行する能力(プレイヤー)を認められた人が、リーダーシップも管理職も担ってしまいます。

しかし、先程も述べたようにこれらは全く別の能力であるため、プレイヤーとしてうまくいっても、リーダーになったとたんに、業績が悪化したり、部下の不満が続出するなんてことは山のようにあると思います。

最後に、優秀な人を雇うために一番大事なのは、人事担当が”自ら外に出る”ということです。真に優秀な人というのは、面接に受けに来てくれる可能性は少ないんです。先程も述べたように、優秀な人というのは多少なりとも傲慢さを持っています。

つまり、優秀な人というのはどこでも食っていけるという自信があるため、どこで働いても良いと思っています。本当に自分の会社を成長させたければ、優秀な人を自ら確保しに行き、頭を下げてでも働いてもらうことが最も重要なのではないでしょうか。

【大前研一】グローバルリーダーの条件【書評・レビュー】

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世界の第一線で活躍してきた、大前研一氏と船川敦志氏の対談本。

「そもそもグローバルリーダーとは何なのか?」「これからのグローバル人材とは?」「なぜ日本からはグローバルリーダーは生まれないのか?」「どうすればグローバルリーダーが育つのか?」「グローバルリーダーに求められる英語力とは?」グローバルリーダーについて幅広い対談となっています。

日本でグローバル人材が育たない理由

日本でグローバル人材が育たない理由は学校の教育にあります。戦後の名経営者(松下幸之助氏、本田宗一郎氏、稲盛和夫氏ら)がグローバルリーダーになれたのは、「自分の能力に限界はない」と信じていたからなのです。しかし日本の教育は偏差値という数字の基準があり、それがあたかも人間の能力を計るかのように蔓延しているせいで、子ども自身が限界を作ってしまっているのです。

つまり、日本の教育にはめられているわけです。得に第3次産業がこれだけ発達したこの世の中で、高校や大学で学ぶことなんてほとんど役に立ちません。むしろ、自分が好きなサービス(ゲーム、音楽、イベント)などに自ら触れ、楽しんでいた方が役に立つのです。

どんな人生を送りたいか?

親や先生から「学校に行け」「言うことを聞け」と言われて過ごす人生って本当に楽しいでしょうか?人生は一度しかないのに、自分のやりたいこともやれず、人から言われたことをや辛いことをやり続ける意味ってあるんでしょうか。今の世の中に取り返しがつかないほど危険なことって法に触れることぐらいで、それ以外はどんどんやりたいことやって楽しめば良いと思うんですよね。人の言われたことだけやってる人生の方が危険ってことです。

日本人が英語を苦手とする理由

それから日本人が英語を苦手とする理由も日本の義務教育にあります。英語はコミュニケーションの手段の一つであり、伝えたいことが伝わればそれで良いんです。その時に大事なのは、文法よりもニュアンスです。しかし日本の教育では、英語を喋る機会はほとんどありません。テストも読み書きで行われ、少しでもスペルを間違ったり、大文字小文字、ピリオドが抜けていたりするだけで減点されます。これでは、日本人が英語を嫌いになるのも無理はありません。

英語を学ぶ上で大事なことは、読み書きより、聞き喋りです。
  1. 学歴よりも大事なもの
  2. 素直に生きるたった1つの方法
  3. 正しい英語の勉強法。和文英訳は辞めたほうがいいたった1つの理由
  4. 大前研一が考えるグローバルリーダーに最も大切な要素

大前研一が考えるグローバルリーダーに最も大切な要素

【大前研一さんの言葉】

何よりも大切なのは新しいことを学ぶ心、人の心がわかること、人の上に立てるリーダーシップ、自分の考えをまとめて表現できる能力、多様な価値観を受け容れる力、など普遍的適応性のある人間としての能力を身につけることでなかろうか。 
それと世界の主要な地理、歴史、文化、宗教、などの一般教養、自然科学的なものの考え方と若干の法知識、母国語と英語に長じること、このくらいである。

これらを試験のためにではなく、いつでも引き出せるよう終身、体の中に染み込ませておけば、世界のどこに行っても、どんな世の中になっても活躍できるだろう。
【大前研一】グローバルリーダーの条件【書評・レビュー】

正しい英語の勉強法。和文英訳は辞めたほうがいいたった1つの理由

【大前研一さんの言葉】

日本人は和文英訳をする癖がついてますが、これはやめたほうがいいですね。和文英訳は百害あって一利なしです。私の英語のシリーズの中で紹介しているのですが、英語では例えば「私はあなたが嫌いです」と言いながら、「アイラブユー」という表現ができるんです。そういう英語のニュアンスは、やはり肌で感じなくてはいけないものだと思います。
【大前研一】グローバルリーダーの条件【書評・レビュー】

素直に生きるたった1つの方法

【大前研一さんの言葉】

アドバイスを求められた時によく言うのが、「死ぬ時に、あなたは最後に何と言って死にたいか」ということです。自分の人生はこうだった、「ありがとう」と言って死んでいく。それを前提にしたら、何を言いたいか。それを聞かせてくれないと、何も言ってあげられません。というのは、「何歳であっても、これから先はそのことに忠実に生きなさい」というのが、私のアドバイスだからです。

若い人たちには、「死ぬ瞬間の言葉を考えろ」というのは距離感があるかもしれないけれど、それを決めることによって、自分の人生に対する非常に重要なガイダンスにあるわけです。

スティーブ・ジョブズの伝説のスピーチにも似たようなものがありましたね。

【スティーブ・ジョブズの言葉】

33年間、私は毎朝、鏡の中の自分に問いかけています。「今日で死ぬとしたら、今日は本当にすべきことをするか?」と。その答えが何日も「NO」のままなら、何かを変える必要があると気付きます。 
「すぐに死ぬ」と覚悟することは、人生で大きな決断をする時に大きな自信となります。なぜなら、ほとんど全てのものは、周囲からの期待、プライド、失敗や恥をかくことへの恐怖などで、そういったものは死に直面すると消え去るからです。そこに残るのは、本当に必要なものだけです。死を覚悟して生きていれば、「何かを失うこと」という心配をせずに済みます。あなたは初めから裸なのです。素直に自分の心に従えば良いのです。
【大前研一】グローバルリーダーの条件【書評・レビュー】

学歴よりも大事なもの

【大前研一さんの言葉】

私がスクウェアの社外重役だった時には、学卒は一人もいませんでした。創業者の宮本雅史さん、その次に社長になった鈴木尚さん、坂口博信さんは、みんなとりあえずどこかの学校に行ったものの、卒業はしてなかったりする。

ただ、若い人たちが学校教育に頼らずに、IT分野なんかで新しいスキルを求めたとしても、30歳ぐらいになってくると、当たり前の人間になっちゃう可能性が高いと思います。独立して自分が食っていくというのは結構しんどいらしくて、どこかの会社に入ってしまいますから。

これは例えば、音楽やスポーツの世界と似ています。ヤマハ音楽教室や鈴木メソード・バイオリン教室で、5,6歳からバイオリンを始めると、傑出した人が出てくるんですよ。それで、海外へ留学して、コンクールでもそこそこの成績をとって、日本で帰国コンサートを1回ぐらいやるじゃないですか。その人たちの20年後を見ていると、弟子をとって音楽を続けているけれど、もうコンサートを開いてもお客は集まらないという、普通のパターンになっているんですね。どういうわけか、アイザック・スターンとかアルトゥール・ルービンシュタインのレベルに登っていく人は少ないんです。

では、何が違うのか。たぶん人間の幅が足りないんです。要するに、ピアノやバイオリンを弾く能力は、だいたい20歳ぐらいでピークを超え始める。そこから先は、音楽の深さや幅を広げないといけないんですが、それにはいろいろな意味の勉強をしなくちゃならない。でも日本的に育つと、テクニックは伸びても世界中の聴衆を集められるような音楽性にまでは、なかなか広がっていかないんです。これが世界のトップクラスになれない1つの理由でしょう。

つまり、自分の専門分野以外のことでも役に立つことがあるということですね。スティーブ・ジョブズの「connecting the dots.」にも通じるものがあると思います。最近思ったんですけど「connecting the dots.」の点と点の距離は遠ければ遠いほど良いと思うんですよね。

だから、「自分が今までやってきた経験を活かして」とか「自分の強みはなにか?」とかあんまり考えずに飛び込んで、一生懸命やっていれば、人間の幅が広がるんじゃないでしょうか。

【大前研一】グローバルリーダーの条件【書評・レビュー】

2014年1月30日木曜日

【家入一真】バカ、アホ、ドジ、マヌケの成功者【書評・レビュー】

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今話題の家入一真さんの語録集。タイトルからして自己啓発本かと思いきや、非常に有効的なビジネス本でもあり、人生哲学的な本です。堀江貴文さんと、何故かロンブーの田村淳さんが推薦している本らしい。(帯の宣伝で)

さて肝心の内容ですが、まずパソコンと携帯があれば起業できると断言しています。逆に言えば、学歴、才能、経験、貯金、スキル、人脈、コミュ力は必要ないらしい。というのは、著書の家入一真さん自身、貧乏な家庭に生まれ、元ひきこもりなのです。

そして彼は、元ひきこもりというコンプレックスや、家族を守りたいという思いから「ロリポップ!」で有名なpaperboy&co.を設立します。起業への詳しいサクセスストーリーについては、こんな僕でも社長になれた新装版 [ 家入一真 ]をご覧ください。

本書は語録集なので、家入一真さんの考えていることや、日本に対する想いが綴られています。その内容は、仕事、ビジネス、お金、学校、いじめ、幸福、宗教、と多岐にわたります。

全体的に家入さんの優しさにじみ出ているような感じが良かったです。きっと彼の性格なのだと思います。
  1. 家入一真「他人を変えるより、自分を変えよう」
  2. 家入一真「普通の社員募集はダサイ」
  3. 家入一真に学ぶ!幸せの法則とは?
  4. 家入一真に学ぶ!ほとんどの人が抱える悩みの原因とは?
  5. 家入一真「夢なんて無くてもいい」
  6. 家入一真「中学生の自殺は、自殺じゃなく処刑もしくは他殺」

家入一真「中学生の自殺は、自殺じゃなく処刑もしくは他殺」

【家入一真さんの言葉】

学校以外に行き場なんてない、と思い込んじゃうから、逃げ場を失って追い詰められてしまう。中学生の自殺なんてあまりにも辛すぎる。学校だけが全てじゃない。行かなくても生きてたら何とかなる、と大人が色んな世界を見せてあげることが大事。

中学生の自殺、あれは自殺じゃなく処刑もしくは他殺だよ。
【家入一真】バカ、アホ、ドジ、マヌケの成功者【書評・レビュー】 

家入一真「夢なんて無くてもいい」

【家入一真さんの言葉】

大きな夢なんか無くたって、一つ一つ目の前のことに、前のめりで取り組んでたら道を見えてくる。興味のあることを点と線でつながってたりする。何も考えず好奇心の赴くままやりたいことをやればいい。今やってることの意味なんて、後にならないとわからない。

今やってること、今起きている出来事の意味は、将来が後付けでつくる。生きているだけで色んなことがあるけど、それが意味があることかどうかなんて、未来にならないとわからない。逆に言えば、意味あるものにするのも、無意味なものにするのも自分次第。

なんだかスティーブ・ジョブズの名言「connecting the dots.」に似るものがありますね。

人がやってることのほとんどは、やってる意味なんてわからない。役に立つなかなんて後になってみないとわからない。だから生きる意味なんて死んでからじゃないとわからない。

【家入一真】バカ、アホ、ドジ、マヌケの成功者【書評・レビュー】

家入一真に学ぶ!ほとんどの人が抱える悩みの原因とは?

【家入一真さんの言葉】

人間が悩んでいることの大半って、世間体を気にすることに起因するんだってさ。世間体っていっても、世の中の人は、ほとんどあなたのことを知らないのだから、所詮は、身の回りの知人十数人程度のことでしょ。その人たちにどう思われているかなんて、肥料にもなりゃしない、馬の糞の価値もないよ。
【家入一真】バカ、アホ、ドジ、マヌケの成功者【書評・レビュー】

家入一真に学ぶ!幸せの法則とは?

【家入一真さんの言葉】

自称、頑張っている人は、所詮、我慢しているだけで、頑張っているわけではない。「こんなに頑張っているんだから、いつか報われるはずだ・・・。」と思いながら、一生我慢し続けることになる。

自分はやりたいことを心底楽しんでいるだけなのに、まわりから「あいつは頑張ってる。」と思われるのが理想の頑張り方。それが家入流幸せの法則。 
【家入一真】バカ、アホ、ドジ、マヌケの成功者【書評・レビュー】

家入一真「普通の社員募集はダサイ」

【家入一真さんの言葉】

最近、普通の社員募集とか、もう、すごくダサイと思う。「大卒以上」とか「提示勤務」とか「完全週休2日」とか「経験を考慮し優遇」とか「社保完備」とか、ダサイ。超ダサイ。まじダサイ。それを提示する会社も、それに惹かれて集まる人も、それが最低条件になってる人もダサイ。
【家入一真】バカ、アホ、ドジ、マヌケの成功者【書評・レビュー】

家入一真「他人を変えるより、自分を変えよう」

【家入一真さんの言葉】 
会社でも、社会でも、国でも、上司でも、親でも、学校でもそうだけど、なかなか変わらない(変えられない)ものを変えようと努力するのは大変だ。だったら自分が変わった方が早い。凝り固まってしまった志向や仕組みは、なかなか変えられない。
【家入一真】バカ、アホ、ドジ、マヌケの成功者【書評・レビュー】

2014年1月28日火曜日

【家入一真】こんな僕でも社長になれた【書評・レビュー】

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元”ひきこもり”が、IT社長へとなっていく家入一真さんのサクセスストーリーを描いた一冊。本人の言葉から赤裸々に語られます。

彼の略歴はこうです。

貧乏な家庭に生まれる


中学・高校でひきこもり


もちろん高校は中退


プログラミングにハマる


デザインにハマる


新聞配達のバイトをしながら、美大を目指すも二浪する


父親が交通事故で大怪我


借金が発覚


自己破産


ネットで出会った女子高生と結婚、妊娠


起業

といった具合です。


彼自身が、小説好きなこともあり、その描写は繊細に描かれています。時に涙を流しそうになりました。そして、この本が伝えたいことはただ1つ。

「逃げることは、悪いことじゃない」

彼自身がひきこもり、現実から逃げてきました。しかし”そんな彼でも社長になれた”のです。

年間3万人が自殺するこの国で、「辛ければ逃げてもいい」「逃げてもいいから死なないで」「未来に希望はある」。この本を読んで、そんな文化が皆さんに知ってもらえたらなと、心から思います。

  1. 家入一真流!プログラミング勉強法
  2. 家入一真さんの採用面接方法!
  3. 家入一真さんが「ひきこもり」の人に伝えたい言葉

家入一真さんが「ひきこもり」の人に伝えたい言葉

【家入一真さんの言葉】

学校に行けない、人の顔を直視できない、外に出られない。そんな悩みを抱えていたあの頃の僕に、今の僕から1つだけ、言葉を掛けてやれるとすれば、僕はこう言いたい。

「逃げることは、悪いことじゃない」
【家入一真】こんな僕でも社長になれた【書評・レビュー】

家入一真さんの採用面接方法!

【家入一真さんの言葉】

一貫して言えることは、ペパボ(家入さんの会社)にきてもらう上で、それまでの学歴や職歴は大して問題にならないということだ。せっかく書いてもらっているのに悪いけど、僕が履歴書を見るとすれば、せいぜい自己アピールや、入社して何をしたいか、という欄くらい。考え方が明らかに会社のカラーと合わない人でなければ、僕は履歴書だけではまず落とさない。

というのも、何より僕自身が大学を出てない、高校すら中退なわけで、もし社長になるにも書類審査が必要だとすれば、まず間違いなく、不合格になってしまうからだ。

履歴書だけで、その人のことをちゃんと知るのは不可能だ。だから僕は、履歴書を穴が開くほど見る代わりに、なるべく長い時間をかけて、応募してきてくれた人に会って、話をする。もちろん、二、三十分話しただけで誰かを完全に理解したつもりになるのも問題だけど、それでも、短い時間を共有することから得られる情報はたくさんある。
【家入一真】こんな僕でも社長になれた【書評・レビュー】

家入一真流!プログラミング勉強法

【家入一真さんの言葉】

プログラムとか、C言語とかいうと、いかにも難しそうに聞こえるけど、分からないことがあれば分かるようになるまでひたすら本を読み込んで、うまくいかなければうまくいくまでやりなおす。そうこう繰り返しているうちに、いつか必ず動くようになる。
【家入一真】こんな僕でも社長になれた【書評・レビュー】

世界最高レベルのパフォーマンスを発揮する人材の共通点

【大前研一さんの言葉】

私が日本人に一筋の光明を見いだせるのは、「裸にした日本人」「開き直った日本人」は非常に強いという真実です。例えば、秋葉原のゲーム産業をはじめアニメ、マンガ、(ピアノやバイオリンなどの)音楽、(ゴルフや野球などの)スポーツの分野で、日本は世界最高レベルのパフォーマンを発揮できる人材を輩出しています。不思議なことに、これらの分野はいずれも役所の規制や許認可の埒外にあり、均質で従順な人間を大量生産する文部科学省の学習指導要領とは無関係な環境から育っています。

私が言う「裸にした日本人」「開き直った日本人」とは、役人支配のタガが外れた日本人、もしくは役人が歯牙にもかけなかったことで逆に自由に活動できた日本人です。ということは、役所を信頼したり当てにしたりしなければ、すべての日本人の中に秘められた優れた能力が目を覚ますということです。
【大前研一×柳井正】この国を出よ【書評・レビュー】

文部科学省による教育の大罪

【大前研一さんの言葉】

文部科学省は、日本の過去と現在の教育制度をどういじるかしか考えていません。だから、極めて”内向き”な改革案しか出てきません。例を挙げれば「ゆとり教育はダメだった」「常用漢字を増やそう」「円周率を3から3.14に戻そう」といったことに終始しがちです。誰一人として、教育の「顧客」である企業や「競争相手」となる世界のほうを見ようとはしていません。企業が採用したくなる学生を卒業させようとは、考えてもいないのです。
【大前研一×柳井正】この国を出よ【書評・レビュー】

許すまじき、政治家にかかる税金コストの真実

【大前研一さんの言葉】

国会議員の年収は、ざっと3000万円ほどです。公設秘書3人分の給与も国が負担しているので、約2000万円が加算されます。このほかに文書通信交通滞在費なども支給され、衆議院でも参議院でもだいたい議員1人当たり年間6000万円かかる勘定です。

さらに、経費はこれだけではありません。議員会館や議員宿舎も当然、コストです。国会議員は格安で利用していますが、双方の家賃を世間の相場に照らして計算すると、それぞれ600万円ずつの計1200万円が妥当です。そして、ここで挙げた数字をすべて合算すると、少なく見積もっても年間7000万円、任期の6年で掛ければ、参議院議員1人につき実に4億2000万円もの費用がかかるのです。

参議院だけでも、こういう人たちが現在242人いて、年間約170億円かかっているわけで、その役割とこうしたコストの対比、すなわち費用対効果を吟味する必要があります。要するに「役に立っているのかどうか」ということです。
【大前研一×柳井正】この国を出よ【書評・レビュー】

大前研一「所得税と法人税の廃止が経済の再生と財政再建に繋がる」

【大前研一さんの言葉】

日本がレベルの低い増税議論をしている間に、世界の税制は激変しています。世界の富裕層や企業は、常に魅力的な税制を提供する国を求めて”漂流”しています。そんな彼らを呼び込んで自国の経済を活性化しようと、日本以外の各国は税制改革に躍起です。

富裕層や企業を呼び込むための各国の税制には一定のトレンドがあります。それは個人所得税と法人税の減税、そして相続税の廃止です。主要国では個人所得税の最高税率は引き下げ傾向にあります。日本が50%(地方税10%を含む)に対して、ドイツ、オーストラリアが45%、イギリスが40%、アメリカが35%。なかでも低いのは、11.5%のスイスと0%のモナコです。

法人税も同様に、各国の税率引き下げ競争が激化しています。日本では地方税を加算した実効税率は約40%になりますが、ヨーロッパの平均はだいたい25%、シンガポールや香港、台湾などのアジア諸国にいたっては10%台まで下げてきています。

実際、税務戦略に優れた日本企業はすでに法人税率の低いアジア諸国などに生産・販売拠点を移し、税負担を大幅に軽減しています。当然、その分日本の税収が減るわけですが、これはボーダレスに展開する企業の経営者なら当たり前の判断であり、責めることなどできません。
--中略-- 
所得税と法人税の「全廃」で、世界中の富裕層や企業が続々と集まってきます。彼らは日本にどんどんお金を落とし、投資し、あふれんばかりの雇用をもたらします。もちろん、所得税を免除された一般の人々の個人消費も活性化し、景気が押し上げる原動力になります。その時に消費税20%ということであれば、極めて有効に機能します。

未来の見えないその場しのぎの増税論議は、一刻も速くやめるべきです。それよりも、所得税と法人税の全廃という強烈なインパクトで世界から投資を呼び込むことが、経済の再生と財政再建に繋がる1つの方法だと思います。
【大前研一×柳井正】この国を出よ【書評・レビュー】

世界の大前研一に学ぶ!世界で通用する英語とは?

【大前研一さんの言葉】

うまい英語とは、流暢に話せることではありません。世界の共通語は英語ではなく、文法もイントネーションも不正確な「ブロークン・イングリッシュ」なのです。ビジネスの世界で一番大切なのは、相手にどんなことを伝えたいのか、どんな結果を残したいのかを考えることです。それを実現するために不可欠なニュアンスを間違えずに話せば、ブロークン・イングリッシュで十分なのです。ビジネスでは聞く人が惚れ惚れするような演説は必要ありません。要はリーダーシップがあって結果が出せればよいのです。
【大前研一×柳井正】この国を出よ【書評・レビュー】

サムスンに学ぶ!グローバル人材育成法!

【大前研一さんの言葉】

サムスングループは毎年、売上高10兆円余の1%近くに当たる1000億円を人材育成に費やしています。金額もさることながら、その内容に驚かされます。まず、アジアや中東、ロシアやブラジルなどに、「とりあえず現地で暮らしなさい」と若手社員を送り込みます。派遣されるのは毎年数百人、期間は1年間です。

その間、若手社員は何をするかというと、給料は支払われますが実質的な仕事はせず、現地での人脈づくりや語学力の工場、歴史・文化・風習の勉強に励みます。少なくとも送り込まれた若手社員は1年間の経験で精神的に鍛えられ、将来のリーダー候補に育っていくのです。

翻って日本では、GEのように、リーダーシップ教育や人材育成に膨大な時間や費用をかける企業をみたことがありません。大手企業であっても、人材育成にかける費用は売上高のせいぜい0.1%ぐらいでしょうか。
【大前研一×柳井正】この国を出よ【書評・レビュー】

GEに学ぶ!グローバルリーダー人材教育法!

【大前研一さんの言葉】

GEは、「企業の将来はリーダーが何人育つかにかかっている」との考えに基づき、徹底したリーダーシップ教育を実践しています。その内容も、年功序列の出世パターンにひたった日本企業では、到底考えつかないものです。 
まず、10万人規模の社員の中から、リーダー候補とされる人材を約1000人選びます。そして、ニューヨーク州クロトンビルにあるジョン・F・ウェルチ・リーダーシップ開発研究所などでリーダーシップ教育を行います。

また、業務も長期的な視野に立ち、ローテーションで様々な経験を積ませます。ここが大半の日本企業と根本的に異なる点でしょう。日本では部署ごとの縦割り教育が多く、優秀な成績を収めて出世して取締役になったとしても、出身の部署以外の業務は門外漢で、会社全体の流れがわかっていないケースが多いように感じます。

一方、GEは約10年後、最終的にリーダー候補を1000人から約200人(2010年時点では189人と言われている)に絞り込み、次のステップに進みます。待っているのは、CEO(最高経営責任者)との1対1の会食です。CEOが直接、200人のリーダー候補と話をし、将来のリーダーを決めるのです。現在はジェルフィー・イメルト会長件CEOが、毎週金曜日にリーダー候補と会食を続けています。週1回のペースで200人と会食するには、約3~4年の期間を要します。

このリーダーシップ教育のために、GEは多大な時間とコストを費やしています。聞くところによると、教育費用は年間で1000億円にも上るそうです。実に売上高10兆円余の1%近くに相当する金額です。日本企業のリーダーシップ教育もどきに比べると、時間も費用も桁違いのスケールです。 
【大前研一×柳井正】この国を出よ【書評・レビュー】

2014年1月27日月曜日

就職が決まらなくても恥ずかしくない!”就職浪人”海外では当たり前。

【大前研一さんの言葉】

若いうちにビジネスマンとしての人生が決まってしまうような国は、おそらく日本だけです。欧米でもアジアでも、いわゆる”就職浪人”は当たり前。大学を卒業しても2~3年ぐらい就職が決まらずにいる若者は掃いて捨てるほどいます。彼らはそれに対して絶望したり、恥ずかしいなどとは微塵も感じていません。少し回り道をしたに過ぎず、努力次第でいくらでも取り返せるからです。

一方、日本の学生は新卒で就職しない限り、まともな会社には入れないと悲愴感を漂わせて就職活動をしています。しかし、大企業に入社できたからといって、将来が保証される時代は終わりました。むしろやっとの思いで入社した大企業もろとも奈落の底に落ちてしまうことが、現実にあり得る時代なのです。
【大前研一×柳井正】この国を出よ【書評・レビュー】 

お金持ちから税金を取るのはヤバイ

【柳井正さんの言葉】 
20代半ばで父から任された会社は、1980年代後半、店舗数も順調に増え、売り上げも大きくなりました。

--中略--

僕は当時、本格的なチェーン展開をしないと生き残れないと判断し、出店スピードも速めたのですが、この際に、日本の税制が「企業の急成長のブレーキ」になっていることに気がついたのです。

当時は、利益の約60%を税金で取られていました。例えば、2年連続で利益が10億円出たとしましょう。まず、この利益から6億円が法人税、事業税、法人住民税などに消えます。そして「予定納税」として、前年度の納税額の1/2に当たる3億円を当年度半ばに納めなければなりませんでした。すると、感覚としては、手元に1億円しか残らないという計算になります。

出店スピードを上げようという時に、納税に追われて、なかなか成長することができない仕組みなのです。稼ぐことを奨励するどころか、妨げるシステムです。

個人についても同じです。高額所得者の税率は、所得税40%と住民税10%の合計50%です。

では、なぜお金持ちの税率が高いとまずいのか?それは、「稼ぐ力」を持っている人が、税率の低い他の国へ出て行ってしまう可能性があるからです。そうなると、日本人の雇用や財政は失われ、どんどん空洞化してしまう一方です。「金持ちから取れ」では不味いんです。

経済的な豊かさは、国民の幸福度に大きく影響します。それが全てではありませんが、とても重要な要素の1つです。日本が今、これだけ豊かな国でいられるのは、HONDAの創設者、本田宗一郎氏や、SONYの創設者、盛田昭夫氏、井深大氏、またパナソニックの創設者である松下幸之助氏らなど数々の経営者が、世界的な商品やサービスを作り続けてきたからなのです。

会社からお給料をもらっている方は多いと思います。商品やサービスを作るためには、人を雇わなければいけません。そうして企業というのは数々の雇用を守ってきた上に、海外に商品やサービスを販売することで、日本にはたくさんのお金が流れこんできたわけです。法人税の首を絞めて良いことなど1つもありません。

しかし、現状の日本はどうでしょう?海外には人件費の安い国がたくさんあるので、雇用は全て海外に流れていってしまいます。日本で起業した人さえも海外の人を雇うのが当たり前の時代になってしまってしまいました。

そもそも日本で起業家は増えているのでしょうか。今有名な企業と言えば、グーグルやアップル、またはフェイスブックなど全てアメリカの会社の名前ばかり上がります。

なぜ、日本では企業が減っていくのでしょうか。1つは”コストがかかる”です。先程も申し上げました通り、日本は法人税の高い国です。日本で起業するメリットは少ないのです。ガンホーがフィンランドに本社移転を検討しているのも当然と言えますね。

じゃぁ低所得者から取るのか?

そういうわけではありません。仕事に就けない人には最低限の生活保障はするべきですし、就活支援も行うべきです。だから、累進課税と、所得税、法人税事業税、法人住民税を廃止し、消費税のみにするべきです。そうすれば公平です。

最後に

【マーガレット・サッチャー元英国首相の言葉】  
金持ちを貧乏人にしたところで、貧乏人が金持ちになるわけではない
【大前研一×柳井正】この国を出よ【書評・レビュー】

シンガポールに学ぶ!景気を取り戻すための税制の事例

【柳井正さんの言葉】 
国家レベルで「稼ぐ力」をつけたよい例が、1人当たりGDPで日本を抜いたシンガポールです。税率を安くしたら、世界中からマネーと優秀な人材が集まって繁栄し、結果として国家財政も潤った。ところが、日本の税制はその逆に、国民や企業の「稼ぐ力」を失わせ、皮肉なことに日本の財政をも危機に立たせているのです。
【大前研一×柳井正】この国を出よ【書評・レビュー】

日本が変われないのは国民のレベルの低さ

【大前研一さんの言葉】

ここまで日本が落ち込んだ失敗の主犯は、もちろん政府と政治家です。しかし、柳井さんが指摘するように「政府が助けてくれるだろう」と期待して、口を開けて餌を待っている池の鯉のような企業や国民も一方的な被害者ではなく、程度の差こそあれ、”共犯”と言えます。

例えば、マスコミが行う「首相にしたい人ランキング」。上位にくるのは、真面目な政策論で選ばれたというより、耳に入りやすいワンフレーズを連呼したり、勇ましいことを声高に叫ぶ政治家ばかりです。

かつては田中眞紀子さんが1位になったことがあったし、自民党を呼び出す前の舛添要一さんがトップだったりもしました。しかし私は、寡聞にして、彼らの口から日本を立て直す新鮮なビジョンも、これまでとは違う具体的な提言も聞いたことがありません。

政治家に怒りを唱える国民は、いくらでもいるが「具体的にどうすれば日本は良くなるの?」という問いに答えられる人はほとんどいませんね。政治に対する勉強もしないし、政治家を選ぶセンスの無い人ばかりです。相変わらず国民は「キャッチフレーズ」や「マニフェスト」だけを見て、その中身である”政策”には興味がないようです。本当にこのまま1人1票で良いのでしょうか。

右向け右の、この国では、大衆の考えに国全体が流れてしまうようにできています。例えば日本の食品は安全性を求める人と安さを求める人がいるが、ほとんどの人が安さを求める人です。だから、食品に対する価値が歪んで、食品偽装なんてことが起きてしまいます。もちろん食品偽装をする側に罪があることは間違いないですが、値段ばかり見る客を逆手に取られているだけではないでしょうか。今一度、食品の出産地、遺伝子組み換え、化学調味料、安全性に目を向けるべきではないでしょうか。

テレビだって、そうです。食べ物を粗末にするテレビ番組を放送すると、多数のクレームが寄せられるそうです。クレームを言っている人は、この国でどれだけの食べ物が破棄されているのかご存知だろうか。5分でわかる食糧問題によると「私たちは年間 5500万トンの食糧を輸入しながら、1800万トンも捨てています。」と書かれています。結局、テレビも「何も知らない大衆の国民」をターゲットとしたコンテンツしか残っていないわけです。

大衆が政治に対する意識を持ち、一人ひとりが変わっていくことでしか、日本という国が変わることはないのです。
今の政治を選択してきたのはやはり国民自身です。わかりやすいワンフレーズばかりを並べる政治家を選んだり、バラ撒き政策に目を奪われたり、あるいは政治家をタレントのように見てきた我々の責任なのです。
政治家を頼りにするのは辞めよう 
【大前研一×柳井正】この国を出よ【書評・レビュー】

住宅ローンは最悪の借金

【堀江貴文さんの言葉】

「借金はしてはいけません」なんて言いながら、年収300万円、400万円ぐらいで、年間100万円の返済能力もないような人が、5000万円の家を35年ローンで買ったりする。

それこそ、やってはならない借金だということがわかっていない。 
家を持っていたって、その土地に住めなくなるリスクもあるし、万が一自身が起これば倒壊するリスクもある。何が起こるかわからないのだ。これでいったいどんなメリットがあるのだ。 
賃貸なら、もし何かのアクシデントがあって金を稼げなくなったら、安いところに引っ越せばいいだけ。地方の狭いアパートに引っ越せば、家賃なんか1万5000円とか、1万円とかでもある。
もともと住宅ローンというのは、所得倍増計画を成し遂げるための重要な政策の1つで、言葉は悪いが、35年分先取りして経済発展をさせるという官僚のたくらみなのだ。ビジネスの視点から見れば、そのモデルはとても洗練されていて、うまくやったものだと関心する。
ちょっと待った!マイホームを購入することの本当の恐怖

資格取得を目指す人が心がけるべきたった1つのこと

【堀江貴文さんの言葉】

商売をやるにしても、大事なのは資格があるかどうかではない。その資格を使って、どうやって成功を手に入れていくかのほうがよっぽど大切なのだ。それなのに、多くの人が資格を取って安心しきってしまっている。

資格を取得したところで、今度は同じ資格を取った人たちとの競争が待っているのだから、結局はスタートラインに並んだだけで少しも前には進んでいない。その先に自分なりの発想や成功体験を積み上げていって初めて、その資格は有効に生かされる。
資格ばかり持ってる奴は危険

現代の人々が好きな仕事をできる理由

【堀江貴文さんの言葉】

人間が生きていくために欠かすことのできない大事な仕事は、農業生産だ。昔はほとんどの人が農業に従事し、生きていくために農作物を生産していた。

だが、農業の効率は百何十年前とは比べものにならないほど上がった。機械化とか、化学肥料とか、遺伝子組み換えとか、いろんなテクノロジーができて、一人あたりの生産量が飛躍的に伸びたわけだ。そのおかげで、江戸時代のように、大多数の人が農業をして、食べ物を生産しなくてもよくなっている。

つまり、食料を確保するための農業などの第一次産業に多くの人が関わらなくても、食料に困ることはなくなったのである。

すでに日本における労働というのは、人のためにサービスする労働に変わってきていて、生活をより便利にしたり、楽にしたり、豊かに生きるために付加価値を提供する労働なのだ。だから、みんな好きなことをやってかまわない。
 「やりたいこと」に忠実になれ

ホリエモンに学ぶ!営業力と度胸をつける1つの方法

【堀江貴文さんの言葉】

どんなに能力があっても、営業をしていなければ、その能力を知ってもらうことはできない。当然、仕事にはならないから、収入にも結びつかない。まして信用なども生み出せるはずがない。

私はこうした営業力を磨くなら、佐川急便に1,2年勤めるのが一番いいのではないかと思っている。

佐川急便はドライバーのことをセールスドライバーという。その名のとおり、あのシマシマの服を着て、荷物を運ぶだけでなく、飛び込みでいろんなビルの荷受けをお願いしなくてはならない。仕事も自分で取ってこなくてはいけないわけだから、自然と度胸もつくはずだ。

クロネコヤマトにも同様の仕事があるが、私は佐川急便のほうを勧める。まずセールスドライバーの覇気が違う。彼ら一人ひとりの営業マインドが大きく違うのだろう。クロネコヤマトは、運送業という雰囲気だ。それに、佐川急便のほうが稼げるということも、とても大きい。
大前研一に学ぶ!デキる営業マンとデキない営業マンの違いとは?

2014年1月26日日曜日

【大前研一】質問する力【書評・レビュー】

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価格:530円(税込、送料込)

著書は大前研一氏。”質問する”ことの重要性について語られています。例えば住宅ローン。住宅ローンを組む時に質問する力が備わっていなければ、大変な苦しい人生を送ることになってしまいます。詳しくは、住宅ローンの恐怖をご覧ください。

質問する力とは?

さて、「質問する力」とはそもそも何か?と考えた時に出てきた結論は「真実を知りたいという好奇心」という言葉に尽きます。つまり、「本当のとこはどうなのか?」「もっと詳しく知りたい」といった心持ちこそが質問する力に直結するのです。

日本人の歪んだ好奇心

しかし、日本人の好奇心というのはとてつもなく歪んでいます。なぜなら、日本人は親や先生に褒められるために、勉強をするからです。しかし本来は自分が知りたいと思ったことを知ればいいだけなのです。自分のために、自分が知りたいと思って勉強するべきなんです。そんな基本的なことさえできない事態を起こしています。

名経営者の共通点

事実、社会人として活躍している人達は、好奇心旺盛で、貪欲です。経営の神様と言われた松下幸之助氏だって、小学校を4年で中退し、自分の好きな学問を追い求めて、大企業へと展開していったんです。

自分の好きな学問を勉強し続けるというのは、大変難しい。なぜなら、妥協は許されないからです。「ここらへんでいいや」ということにはならず、好奇心が続くまで学び続けます。

日本の義務教育の問題点

しかし、親や先生に褒められるために勉強するとなるとどうなるでしょう。学校のテストは100点満点で減点方式だから、大体70点以上取っていれば大丈夫だろうと妥協してしまいます。こんなことでは、テストが終わった直後にはテストの内容はほとんどを忘れてしまうし、ましてや社会人として役に立つことなので何一つ残りません。

だから、日本の義務教育を受けた人こそ、本書を読んで確かな「質問する力」を身につけるべきなのです。

駄目なコンサルタントや駄目な社長の傾向

【大前研一さんの言葉】 
私はコンサルタントを30年やっていますが、だめな経営者に限って、問題点を羅列し、それを逆さまにして解決策と称する傾向があります。

ある会社の悪いところを全部羅列して、あちらを直すこちらを直す、全部直すというレポートを書いて実行させても、良い会社など絶対できません。単に悪いところのない会社ができるだけで、本当に良くはならないのです。「みんなに元気がないようです。だから元気を出しましょう」と言われて、元気が出たら世話はありません。
【大前研一】質問する力【書評・レビュー】

すぐれた経営者の法則

【大前研一さんの言葉】

よく聞く、よく質問する力は、すぐれた経営者の特徴でもあるのです。

松下幸之助さんにしても、オムロンの創業者立石一真さんにしても、「先生、これ、どう思いますか」と気軽に聞いてきたものでした。

日本では知識人というと,アプリオリに何かを知っていて、自分からは質問しない人間だと思われています。それが「できる人間」だという見解があるようです。だから偉い人は周りに対して質問しない、訊かないのが当たり前になっています。

しかし世界でトップクラスの知識人と言われる人々は、いずれも知的好奇心に富み、積極的に質問してくる人たちです。アメリカでもイギリスでも、テレビ放送で対談番組などを見ると、互いに質問の応酬をやっています。本人たちもそれを楽しんでいます。

 聞くは一時の恥、聞かぬは一生の恥

【大前研一】質問する力【書評・レビュー】

自分の意思を伝える時に、気をつけるべきたった1つのこと。

【大前研一さんの言葉】

アメリカ人のジャーナリストのマシンガンのような質問に答えるにはコツがあります。まず、結論を先に言い、その理由を1,2,3,と整理してあげるということです。これは根拠を積み上げて結論を導き出してゆく、という「ピラミッド手法」という論点整理の方法を、逆手にとったものです。だらだらと自分の考えを言っていたのでは、結論にたどりつく前にジャーナリストは質問を変えてしまいます。
【大前研一】質問する力【書評・レビュー】

「どこの大学を卒業するか」と「幸せな人生を送れるか」は関係がない

【大前研一さんの言葉】 
今、子供はここに行かせたいという、見栄や自分の願望で子供の学校を決める親がいます。子供の学校のために家を学校のそばに買う人が増えているとも聞きました。子供の希望を聞いてそうしているのではなくて、親が自分の希望でそう決めてしまうのです。それは馬鹿げたことです。

大学受験が厳しいと言いますが、どこの大学を出たかと、その後に幸せな人生を送ったかどうかに相関関係はあるでしょうか?

私は断言しますが、2つには全く関係がありません。

幸せとは一人一人に対する態度で決まってくるのであって、どの学校を出たかで決まるものではりません。

これを理想論と言うのなら、今の日本の資産家の上位百人を取ってごらんなさい。出身大学と何の関係もないはずです。もちろん日本大学とか早稲田大学とか、学生数の多いところが比較的よく名前が出てきますが、それは単に確率の問題で、そもそも大学など出ていない人も大勢名前が挙がっています。

今の日本の状況では、どんな学校に行くかより、家庭での育て方の方がよほど大切だと私は思います。これまでのように文部省に任せて、みんなと同じことを教えこまれるだけという教育を受けていたら、子供たちはこれから21世紀にメシを食っていけるような人間には育ちません。

そしてあなたの子供が食べていけないときに、国は助けてくれません。その余力がなくなっているはずだからです。
【大前研一】質問する力【書評・レビュー】

日本のマンガとアニメとゲームが世界一でいられる理由

【大前研一さんの言葉】

日本が世界でも突出した才能を大量に抱えている分野があります。それはマンガであり、アニメであり、ゲームです。これらの業界はぶっちぎりで日本が世界一です。たくさんのクリエーターが競い合い、世界に誇れるすばらしいクリエイティビティを発揮しています。

なぜマンガやゲームで日本が世界一になれたか。それは文部科学省が手を出さなかったからです。マンガやゲーム業界を支えているのは、学校教育から逃れてきた若者たちです。

私はテレビゲーム業界最大手の「スクウェア」の役員なのですが、この会社の役員には大学卒があまりいません。ほとんどがアルバイトでゲーム作りを手伝っているうちに、のめりこんで学校をやめてしまったという連中ばかりなのです。

もし小学校に「マンガの時間」などというものが作られ、嫌いな教師に○×式のテストなどやらされたら、子供たちは一気にマンガを見るのも嫌になり、日本のマンガ文化は消え失せてしまうでしょう。

このように日本にも、文部科学省が手を出していないところでなら、尖った才能が生まれている分野があるのです。ピアノもバイオリンもフルートも、皆日本は世界のトップレベルです。
【大前研一】質問する力【書評・レビュー】

ITと英語の教育のあるべき姿。文部科学省は子供の邪魔をしている。

【大前研一さんの言葉】

プログラミングやプログラムの使い方に才能を持った子供たちは、自分でパソコンをいじりながら勝手に上達してゆき、優れた子供たちは1ヶ月で先生に追いつき、1年したら先生に教えるレベルになってしまうでしょう。

こういう子供たちをさらに伸ばす教育をしようと思ったら、公立校の先生では不可能です。無理に他の子供と同じレベルの授業を受けさせたりすれば、せっかくの才能を腐らせるだけです。こういう子は自分でやらせるのが一番なのです。

ITはまた英語に近いところもあります。それ自体が重要というより、それを使うことで様々なことが可能となるという点。つまり道具なのです。道具の使い方は、実際に使わなければ身につきません。

日本人の英語が何年習っても上達しないのは、みなが試験のために勉強しているからです。使うのが目的ではないので本当の意味で身につかないのです。

ITも同じで、プログラミングして楽しむ、CG(コンピュータ・グラフィックス)を描いて楽しむということが大切です。ろくにわかってもいない先生に教科書を使う入門コースを受けさせられたら、その途端にコンピュータなんか嫌いになってしまうでしょう。それが○×試験の対象になったら、もっと嫌いになります。

ITの分野で尖った才能を育てようと政府が思うのなら、文部科学省教育には余計な期待をせずに、才能ある子供たちの邪魔をしないことです。
【大前研一】質問する力【書評・レビュー】

銀行は潰れても誰も困らない

【大前研一さんの言葉】

いったい銀行が潰れたら、どんな問題があるのでしょうか?答は、問題などありません。今の日本の銀行に関しては、たとえ全部潰れたって大丈夫です。

80年代のアメリカや90年代初頭のスウェーデンなど、不良債権が処理できず、銀行がつぶれた国は過去にも例があります。しかし、銀行がつぶれて困った国というのはありません。

というのも銀行業務が必要である限り、必ず誰かが代わりをやるからです。預金が保護されていれば、そのお金は潰れた銀行から、新たな健全な銀行に移ります。その銀行は新しく増えたお金や企業や個人に貸し出します。融資が減ることはありません。だから政府が特定の銀行を救うという必要は全然ないのです。

むしろ銀行が減る時というのは、新規参入組にとってはチャンスなのです。それまでの銀行に代わって、もっと経営のしっかりした会社が金融業に参入してきます。既存の銀行が潰れても国民は困らないし、かえって今までより良くなる。そういうことを政治家が理解しないまま、銀行トップの言うことを聞いているからいつまでも状況が改善しないのです。
【大前研一】質問する力【書評・レビュー】

住宅ローンの恐怖

【大前研一さんの言葉】 
もし、あなたが、1991年から96年ぐらいまでに家やマンションを買っていたとしたら、毎日が吐息の日々のはずです。

たとえば、今42歳のAさんの場合、こんな感じです。94年、都内に勤務するAさんは、35年のローンを組んで、6千万円もするマンションを買いました。会社までの通気時間は1時間20分ぐらい。マイホームはうれしいけれど、ちょっと遠くて疲れます。

ところが、98年頃になると行き帰りの電車の窓から見ると、通勤1時間以内のところに4千万円で新築マンションが売りに出されているではありませんか。しかも今の自分の家より広いのです。で、お父さんは「お母さん、こっちの方が良さそうだよ」と言って銀行に相談します。

都銀などでは、新しい不動産を買う時にそれ以前のローンを立て替え返済してくれる「乗り換えローン」というのを出しているので、それを利用して買い換えようというわけです。ところが実際には、買い換えられません。なぜでしょうか。6千万円で買ったマンションが、銀行に評価してもらうと「2千800万円です」と言われてしまったからです。

一世一代の買い物が、ほんの数年のうちに半額以下に値下がりしてしまったのです。しかも銀行は、これまでの月々の返済はほとんど利子に食われていて、借りた6千万は計算上まだ500万しか返済していないことになっていると言います。
【大前研一】質問する力【書評・レビュー】

2014年1月25日土曜日

【大前研一】考える技術【書評・レビュー】

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価格:1,680円(税込、送料込)

大前流ロジカルシンキング・論理的思考(左脳型思考)を身に付けるためのノウハウを1冊にまとめた本。後に出版する、ハイ・コンセプト「新しいこと」を考え出す人の時代はどちらかというと、感性やセンス(右脳型思考)を身につけるためのノウハウなので、この2冊はセットで読むことをおすすめします。

さて、本著の内容だが、まずロジカルシンキングを身につけるためには、本来自分が持ってい考え方を捨てる必要があります。なぜなら日本人はロジカルシンキングが身につかないどころか、全く逆効果の教育を受けてきているからです。

日本の義務教育の問題点

日本に義務教育というのは、覚えさせるだけのいわゆる”詰め込み教育”です。覚えるだけで点数が取れてしまうので、「覚えるだけで良いんだ」と思ってしまい、それ以上の考える力や思考が停止してしまうわけです。さらに日本人には、どういうわけか”現実を見たくない”というメンタリティーを持っています。ロジカルシンキングの基本は”事実に基づいて”というが原則なのに、そんな基礎の基礎から脳を改造していかなければならないわけです。

ぜひ、本著を読んで、稼ぐためのロジカルシンキングを養ってほしい。
  1. 日本人はロジカルシンキングが苦手な2つの理由
  2. リーダーは「仮説」と「結論」を見極めなければならない
  3. 日本の企業が業績を上げられない上、問題解決できないたった1つの理由
  4. 大前研一に学ぶ!デキる営業マンとデキない営業マンの違いとは?
  5. 大前研一流!経営コンサルタント力をつけるトレーニングとは?
  6. 大前研一に学ぶ!プレゼンテーションの極意とは?
  7. 駄目な経営コンサルタントのパターンとは?
  8. 日本人が論理的思考が苦手な理由
  9. 論理的思考・科学定期思考は誰にでも身につけられる
  10. 俯瞰で物事を捉える力を磨く方法
  11. 今の世の中で成功する人材教育とは?
  12. 日本の教育では新しいビジネスのアイデアは生まれないたった1つの理由
  13. 「やりたいこと」に忠実になれ
  14. これからの時代で成功を納めるストリートスマートとは?
  15. 日本とは大きく違う世界一幸せなデンマーク教育とは?
  16. 時間を有効的に使う!大前研一流のシンプルライフとは?
  17. 大前研一に学ぶ!未来を予測するたった1つの方法
  18. 大前研一に学ぶ!真実を見破る2つの思考トレーニングとは?
  19. 豊かな発想が生まれる人と生まれない人の違い
  20. ちょっと待った!マイホームを購入することの本当の恐怖
  21. 役所に人はいない方が良いと思われる理由

役所に人はいない方が良いと思われる理由

【大前研一さんの言葉】

役所の窓口の仕事は、ちょっと考えてみればいらないものだらけだ。住民票の取得にしろ何にしろ、本当は全部ネットですませられることばかりだから、窓口はまったく必要ない。

たとえばシンガポールでは、建築許認可申請などは現在すでにCADで受け付けている。後はコンピュータで基準に適合しているかどうかを判定するだけだから、一瞬で「OK]と許認可が下りるのだ。日本のように県庁の建築許認可に1ヶ月もかかるなどという話は、すぐにでもなくせるのである。

とくに許認可などは、利権や不正が生じないようにするためにも、裁量的な部分はないほうがいい。そうするとほとんどすべてコンピュータ化できるから、役所の窓口はいらなくなる。住民や企業は手間もはぶけるし、許認可を取得するスピードが速くなって、経済活動の活性化にも繋がるはずだ。

仮に窓口が必要なことがあっても、今のように「土日にも窓口を開けるかどうか」という議論はまったく不要である。インターネットを通じて応対すればいいのだから、1日24時間、365日開いているのが当たり前になる。

こうやって「どうしても役人でなくてはいけない部分はどこか」をどんどん考えていくと、実際はほとんど存在しない。今話題になっている年金にしても、全部コンピュータにやらせれば「払った、払わない」「記憶にない」などということはありえなくなるのだ。

では、役人に残る仕事は何かといえば、プランニングの部分である。「この地方をこういうふうに変えていきたい」と情熱をもって考えることは、機械ではできない。役人たちは行政サービスの部分はほとんど自動化し、もっと企画立案の部分でアイデアを練り、知恵を絞るべきなのである。そうすれば、さらによりよい行政サービスが発想できるはずだ。
【大前研一】考える技術【書評・レビュー】

ちょっと待った!マイホームを購入することの本当の恐怖

【大前研一さんの言葉】

1991年から96年頃の間に家やマンションを買ってしまった人は、今頃さぞ悔しい思いをしているはずである。なにしろ自分が7000万円出して買ったのと同程度のマンションが、今では3000万円くらいで売りに出されているかだ。あるいは通勤時間が1時間半や2時間もかかるところにやっとマイホームを購入したと思ったら、今なら同じお金を出せばその半分も通勤時間がかからない場所で同程度の物件が買えてしまうのである。

しかも35年払いで借りたローンの月々の支払いは、ほとんどが利子に食われてしまい、まだ元本はほとんど返済できないことになっている。とくに93年から95年頃にローンを組んだ人は、もしあと5年待っていれば返済額は半分ですんだはずなのだ。
【大前研一】考える技術【書評・レビュー】

豊かな発想が生まれる人と生まれない人の違い

【大前研一さんの言葉】

発想が豊かになるためには、知識は少ないほうがいい。なまじ知っていることが書いてあると、それを確認しただけで頭の働きは止まってしまう。じつは「理解した」と思うことが、人間にとってはもっとも危険な状態なのである。

理解すると頭がそこで止まる。また、理解したフレームワークで他のことを説明しようとする。ケインズ経済学で景気対策まで出そうというのと同じことになる。現実の経済がサイバー社会やボーダレス社会の出現によってケインズの時代と大きくずれてきているのだから、これではうまくいかない。

よい発想とは、理解していないか、いくつかの疑問があるというモヤモヤした星雲のような状態の頭で考えるときに生まれやすい。答えがわからない。なぜなのか。頭が星雲状態のままで鋭く考え続けていると、「こうじゃないのかな」と仮説がひらめくことがある。つまり「分からない」「理解できない」というフラストレーションを利用してテンションを上げるほうが、「これに違いない」という発想が生まれやすいのだ。

知ったかが一番危険ってことですね。

物事をたくさん知っている人は、”知らない”ということを知っている。

【大前研一】考える技術【書評・レビュー】

大前研一に学ぶ!真実を見破る2つの思考トレーニングとは?

【大前研一さんの言葉】 
思考トレーニングのより効率的な方法としておすすめしたいのは、「よい会話の相手を見つける」ということだ。たとえば、ある友人が私に「この会社の株価が思ったほど下がらない。ボロ会社なのにどうしてなのか。オレはこの会社この後減資するからじゃないかと思うんだけど」と訊いてくる。それに対して私は「いや、そうじゃない。こういう事情があるからじゃないか」というようなことを言う。すると、相手もまた・・・

--中略--

そうすことで自分の仮説についてさらに考えを深めることができるから、こうした友人がいることは論理的思考のトレーニングをするうえで非常に効率的なのだ。

ところが、一般のビジネスマンの会話を訊いていると、非常につまらない話ばかりしている。テレビで見たり新聞で呼んだりした知識を人に言う。相手も同じものを見たり読んだりしているから、「オレもそれを読んだぞ」といって会話に入り、書かれていた内容をお互いに確認してそれで終わり。

新聞やテレビは大本堂発表よろしく政府が言ったことを垂れ流しているだけだから、世の中が本当はどう動いているかは書かれていない。それを鵜呑みにして確認し合っても、何も意味がないのである。

つまり、1つは新聞やテレビで聞いたことをそのまま鵜呑みにせず、疑う力や、さらに「こうではないか」ということまで考える癖をつける。もう1つは、そういう考え方をぶつけ合える仲間を持つということです。イーロン・マスクの言葉に次のような言葉があります。

ネガティブなフィードバックに注意を払うことも重要です。特に友人に意見を求めることが大切です。 シンプルなアドバイスに聞こえるかもしれませんが、ほとんど誰もやっていないことですごく力になるんです。
【大前研一】考える技術【書評・レビュー】 

大前研一に学ぶ!未来を予測するたった1つの方法

【大前研一さんの言葉】

将来とは突然やって来るものではなく、過去の延長線上、今日の延長線上にある。だから予兆は必ずある。私の場合、予兆の段階から観察し、そこに働いているいろいろな力を見て、結果的にどうなるかを見抜くという癖がついているのである。

--中略--

だから、私自身はまったく新しいものを生み出しているつもりはないのだが、そうした訓練をしていない人が聞くと、「そんなこと誰も言っていないぞ。どうして大前さんはそんなことがわかるんだ」ということになってしまうのである。
つまり、過去と現在を照らし合わせると変化していることがわかるから、将来もそのまま変化するであろうと予測することができるわけです。しかし、その予測が的中する確率を上げるためには普段から情報収集していることが必要不可欠となるわけです。

【大前研一】考える技術【書評・レビュー】

時間を有効的に使う!大前研一流のシンプルライフとは?

【大前研一さんの言葉】

私は考えるべきことは徹底的に考え、考えなくていいことについては考える時間をなるべく少なくしている。余計なことで悩まなくてすむように、生活などはすごくシンプルにしているのだ。

--中略--

履いている靴にしても、知らない人は「ずっと同じ靴を履いている」と思っているかもしれないが、じつは私は同じ靴を4足持っている。この靴だと巻き爪が圧迫されないからとても気持ちがいいのだ。歩きやすくて、1日履いていても疲れない。 
ナイキ(コール・ハーン)の靴なのだが、ナイキはモデルを変えてしまうのですぐに店からなくなってしまう。だから履いてみてあまりにも気に入ったので、4足まとめて買ってきた。これで、4,5年は靴は買わなくてもいいから、「靴をどうしよう」とか「この店のより、あっちの店の靴のほうがよかったな」といったことに時間を取られずにすむ。毎朝どの靴にするか考える必要がない。

このように私は、生活の中で自分でパターン化すべしと思っていることは、全部パターン化しているのである。

考えるべきことを懸命に考えなかったり、考えなくてもいいことを考えて思い悩んでしまう。そんな人は大切な論理的思考のトレーニングに費やすべき時間を無駄にし、結局は人生の貴重な時間を無駄にしてしまうのである。

”選ぶ”ってことは、論理的思考のトレーニングにはならないかもしれないけど、感性やセンス、クリエイティビティを磨くのには重要だと思いますけどね。 今日から実践できる!仕事で使えるクリエイティブを鍛える2つの方法!

【大前研一】考える技術【書評・レビュー】

デンマークに学ぶ!世界一幸せな教育とは?

【大前研一さんの言葉】

スウェーデンやノルウェー、デンマークなどの北欧諸国は、人口は少ないながらも国民一人当たりのGDPを世界の上位を占めている。これらの国の教育現場を見れば、なるほど強くなって当然だと痛感するだろう。まず第一に、「teach(=教える)」という言葉が禁じられているのだ。教えるということは、答えがあることを前提としている。だからこれらの国々では「learn(=学ぶ)」を使うのである。

デンマークに行くと、「1クラス25人全員が違う答えを言ったときが最高だ」というほどだ。子供たちが学びとるという考え方が基本で、テキストには「学校には答えを教える権利はない。学ぶ権利を支援するところが学校である」と書かれているのである。

英語も小学生からやるが、じつは英語は教えない。「英語で」教えるのである。数学を英語で学び、理科も英語で学ぶから、英語は使えるツールになる。一方、日本のように「英語を」教えると、テストが終わったらみんなその日に忘れてしまう。

日本人が天才的なのは、テストを重視するために、テストが終わったら次の日には内容を見事に忘れてしまうことだ。学校でその能力を磨いてしまうものだから、学校で教わったことは、あれだけ一生懸命勉強したにもかかわらず、ほとんど覚えていないということになる。
【大前研一】考える技術【書評・レビュー】

これからの時代で成功を納めるストリートスマートとは?

【大前研一さんの言葉】

学校の秀才である「アカデミックスマート」と対比して、現場で実践を通して仕事を覚えて成功する連中を「ストリートスマート」と呼ぶ。古くは松下幸之助氏も、自分の足で歩きながら経営を覚えたストリートスマートだ。こうしたストリートスマートが、日本でも雲霞のごとく生まれ始めている。今活躍している映像クリエーターにしても、大学卒の人はほとんどいない。

古い価値観に縛られている人間と、新しい価値観を生み出そうとしている人間。その差はこうした黎明期にこそより大きく開くものなのだ。

学校に行ったアカデミックスマートは、やはり答えを求めてしまう。「答えはない」と言っているのに、「答えは何ですか?」と聞く。この手の人間は、世の中に出てから何の役にも立たない。答えを与えられないと何もできないし、答えのない状況になったらパニックを起こしてしまうからだ。
【大前研一】考える技術【書評・レビュー】

「やりたいこと」に忠実になれ

【大前研一さんの言葉】

『蛇にピアス』を書いた金原ひとみが、ドロップアウトした理由を『文藝春秋』のインタビューで答えていたが、「学校に行く理由が見つからなかった」という極めてまともなものだった。

私には2人の息子がいるが、下の子もまったく同じで、「学校に行く理由がない」といって行かなくなってしまったクチである。息子の場合、小説ではなくコンピュータ・プログラミングの方向に行ったが、今では十分に稼ぐ力があるから結果オーライだ。

学校で90点の成績を取ったら安心するが、自分のやりたいことに忠実であるためには、学校で90点取ったことなどまったく関係がない。自分が納得するまでやり抜くには、妥協や甘えは許されないからだ。

今の世の中は、金原ひとみや私の息子のような生き方のほうが、将来性があるというか、生きていくうえで融通性があるように思う。誰かに答えを教えてもらうことに慣れた人間より、自分に忠実であり、自分なりの解を出せる人間のほうが生命力が強いに決まっている。

日本は豊かで多様性があります。いくらでも職業選択できるし、法律上、職業選択自由の国です。無駄なことなんてほとんどないし「connecting the dots.」しやすい世の中ですから、もっと好きなことを一生懸命やったらいいんじゃないかなって思います。

【大前研一】考える技術【書評・レビュー】

日本の教育では新しいビジネスのアイデアは生まれないたった1つの理由

【大前研一さんの言葉】

ほとんどの人は、いまだに世の中のことをニュートン力学で考えている。ところが実際には、経済そのものはリンゴではなく、葉っぱがどこに落ちるかという複雑系に入っている。だからほとんどの問題に答えがない。

こうした状況で学校の果たすべき役割は、答えがないときにどうするかという「考える癖」をつけさせることだ。解のない問題に対して、なぜなのかを考えて自分なりの仮説を立て、それが正しいかどうかを努力に厭わずに証明する。子どもたちがこの力を持てば万々歳だ。なぜならこの力を持った人間は1年間で97%儲けるチャンスが広がるが、ニュートン力学の考え方の人間は、年利0.1%そこそこの定期預金に入れておくのが精一杯だからである。

ところが今の日本では、学校そのものが人間の脳の本来持つ創造性を壊す凶器になってしまっている。新しい時代になっているのに、役に立たない古い時代の価値観を刷り込むのだから、脳の破壊以外のなにものでもない。

さらに社会に出てからも、「会社に入ったら先輩の言うことを聞け」とばかりに、古い社員が出てきて「当社では」と言って教育を始める。せっかくその組織に毒されていない人間が入ってきているのに、古い仕事のやり方を教えるのだから、新しいビジネスの発想など生まれてくるはずもない。だから私は、逆に「新入社員に古い社員の教育をやらせたほうがいい」と言っている。そのほうがはるかに会社のためだと思うからだ。
【大前研一】考える技術【書評・レビュー】

今の世の中で成功する人材教育とは?

【大前研一さんの言葉】

2004年1月に発表された第130回芥川賞で、2人の若い女の子が芥川賞を受賞した。このことで私がすごいと感じたのは、『蛇にピアス』を書いた金原ひとみという子の父親である。なにしろこの父親は、学校にも行かず家にも帰ってこないような娘の文章を、ずっと添削してやっていたという。受賞できたのは「結果オーライ」だが、よくよく考えてみると、そもそも「学校が果たしている役割とは何なのか」ということに思い至る。

世間の親は相変わらず子どもに向かって「先生の言うことを聞くのよ」「宿題やった?」「明日学校なんだから、早く寝なさい」と言っているが、結果から言えば、そこから外れた人間のほうが今の世の中では成功する。なぜなら、学校は現実の価値観の変化にまったくついていけていないからだ。時代遅れの価値観で、21世紀にいちばん役に立たない子どもを作っている。

たとえば『ファンキービジネス』や『カラオケ資本主義』という本が世界的なベストセラーになっているが、これらを書いた大学教授(リッデルストラレとノードストレム)自身がスキンヘッドだし、本の中で紹介されている成長企業の企画会議の姿は、服装や人種も年齢もバラバラで、従来の価値観で見ればどこかのネエちゃん、アンちゃんたちの集まりのようだ。しかし今、世の中はこっちのほうの「感覚」に移っているのである。

--中略--

「今の学校でまじめにやればやるほど世の中からずれてしまう」ということだ。複雑系の答えのない時代に入って、前提そのものが違っているのに、ケインズ経済学を勉強してもダメなのと同じである。今の時代に何よりも必要なのは、今学校で行われているような、答えを出させる教育、覚えさせる教育ではなく、「どうして?」と考えることを学ばせる教育なのだ。
【大前研一】考える技術【書評・レビュー】

俯瞰で物事を捉える力を磨く方法

【大前研一さんの言葉】

オーケストラをやっていると「あれっ、この音が聞こえないぞ」とか「あの音がちょっとズレてるぞ」と気づくことがある。不思議なもので、経営計画などをやっていても、「あの部分の情報が出てきてないぞ」「何かおかしなことが起こってるんじゃないか」ということがわかるのだが、その感覚はやはり音楽によって培われたものなのではないかと私は思ってる。

しかし、音楽をやっていなければダメだということではない。私はたまたま音楽好きだが、基本的には人それぞれに自分の好きなモデルでやればいいと思う。 
たとえば野球が好きな人なら、野球で訓練ができる。テレビ中継ではなく野球場に行って試合を見るとよくわかるのだが、たとえばランナーがいるときに内野ゴロを打つと、守っている側はベースカバーなどのために目まぐるしく動いている。 
サッカーでも同じで、強いチームはボールを持っている選手だけでなく、チーム全体が1つのいきもののように動いているのだ。釣りは1人でやるけども、どこが釣れそうな場所かを見るには、場を見る力が必要だし、「合わせ」る瞬間を捕らえられる感覚も研ぎ澄まされるはずだ。

ちなみに、バスケットボール選手は、選手の位置だけでなく、審判の位置まで把握しているらしいです。

ゲームすることで、周囲の状況の変化を察知する能力や、情報を同時に処理する能力が向上するこも証明されています。ゲームは頭に良い!?ゲームで得られる3つの能力

現実離れした話、ハンターハンターで言うと”円”なんですよね・・・【ハンターハンター】現実にも念が存在する事が判明wwwwwwwwwww

「コンセプトの時代」に求められる「6つのセンス(感性)」のうちの1つで、これからの時代には、バラバラなものをひとまとめにする能力が求められており、著書ハイ・コンセプト「新しいこと」を考え出す人の時代で「調和」と呼ばれているものがあります。今日、最も重視されるのは、分析力ではなく総括力、つまり全体像を描き、バラバラなものをつなぎ合わせて印象的で新しい全体観を築き上げる能力なのです。そのためには、まず全体を描くために、俯瞰する能力が求められているわけです。

スティーブ・ジョブズもこんな言葉を残しています。
製品をデザインする時には、5000のことを一度に考えることになる。大量のコンセプトを試行錯誤しながら組み換え、新たな方法で繋ぎ望みのものを生み出すんだ。そして未知の発見や問題が現れるたびに、全体を組み直す。そういったプロセスがマジックを起こすのさ。
ジョブズぐらいの天才になると5000のことを同時に考えられるんですね。


【大前研一】考える技術【書評・レビュー】



論理的思考・科学定期思考は誰にでも身につけられる

【大前研一さんの言葉】

科学的思考というのは何も理系の人間でなければ身につかないというものではない。理系・文系といっても大学での一般教養はほとんど変わらないし、実質的には専門課程二年間だけの違いである。

逆に科学者の中にも専門知識だけに凝り固まって、思考停止状態に陥っている者もいる。文系出身の人たちも、日々のトレーニングで十分に論理的思考力は身につくし、理系の人間よりももっと合理的な思考回路ができるようになると思う。

問題なのは、「自分が何であるか」を勝手に決めつけて自分の殻に閉じこもってしまうことである。経営の仕事など、小学校で鶴亀算ができたのならそれで大丈夫だ。あれより複雑な計算が必要なことなど、実際の経営では滅多に起こらない。

実際に世の中の人は、ほんの些細なきっかけで理系に行ったり文系に行ったりしている。高校の数学の教師の教え方が悪くて数学嫌いになり、それで文系に行ってしまったり、逆に「数学の先生が面白かったから理系に行ってしまった」という人もいる。進学のときの選択肢が、本来の自分の得意技かどうかはわからないのだ。
【大前研一】考える技術【書評・レビュー】

日本人が論理的思考が苦手な理由

【大前研一さんの言葉】

日本人が論理的思考が苦手なのは、日本人のメンタリティーにも原因がある。論理的思考のベースには事実の積み重ねがあるが、そもそも「事実に対して忠実になれない」日本人が多いのだ。

「事実に対して忠実になれない」これは別の言い方をすれば、「現実を見れていない」ということですよね。例えば原発問題。【送料無料】放射線医が語る被ばくと発がんの真実 [ 中川恵一 ]によれば、”100ミリシーベルト以下という、科学的なデータによる裏付けもない領域についても、「危険」と強調しつづけ、ストレスを抱えて生活習慣が悪化すると、かえって発がんのリスクを高めかねない”と書かれています。つまり、100ミリシーベルトの環境にいることより、100ミリシーベルトは危険だと思うことの方が危険なのです。しかし、反原発はの人達は、「原発は危険だ」と叫び続ける。これは、現実を見れてはいないか、はたまた知らないかである。ただの感情論でしかない。

ちなみに、家を閉じこもったりして引き起こされる運動不足は、100ミリシーベルトの被ばく以上にがんのリスクを高めるそうです。要するに、”その程度の脅威”なのです。

これは、原発廃止を稼働させるべきか、廃止させるべきかとは全く別の話であり、事実や現実を見れているか見れていないかという話なのです。

他にも人々が見てみぬふりをしていると思われる現実をあげます。

  • 世界的企業では、仕事中にスーツを来ない人が増えてきている。(しかしスーツを着るのが当たり前だと思っている。)
  • 給料は成果報酬であるべき。(いつまでも年功序列でやっている)
  • 生活が苦しい(でも、働かないし、節約しようとも思わない)
  • 明日は仕事(嫌だ嫌だといつまでも言っている)


現実を見ろと言ったが、別に宗教を否定しているわけではありません。宗教に加入するのは大いに結構です。なぜなら、宗教に入っている人は寿命が長いという”事実”が存在するからです。

当たり前を当たり前にやることがどれだけ強いか

駄目な経営コンサルタントのパターンとは?

【大前研一さんの言葉】

駄目な経営コンサルタントに典型的なのは、見つけた問題点を全部横書きにして並べ、問題点の逆さまが提言になるケースだ。「営業マンに元気がない」→「だから営業マンは元気を出すべきだ」という具合だから、まったくお笑いである。「商品に競争力がない。だから商品に競争力をつけるべきだ」というのは簡単だが、では、どうやれば商品に競争力がつくというのか。解決策が何もない。

呆れたことに、日本の経済戦略のトップが集まっているはずの経済戦略会議の提言も、みんなこのレベル。問題を羅列して、その逆さまが答えだと思い込んでいるのだ。
【大前研一】考える技術【書評・レビュー】

大前研一に学ぶ!プレゼンテーションの極意とは?

【大前研一さんの言葉】

プレゼンテーションを行うときは、全体の流れをどう構成するかが非常に重要になる。流れが悪いと、経営トップや会議に参加している役員などから「俺はそうは思わない」という反論あるいは反感が出やすくなるからだ。ポイントは簡潔な分析と簡潔な言葉を用いて、1ページごとに、そのページ内における結論を出していくこと。1つ1つの結論を積み上げていくことによって、全体の結論には間違いがなく、それに基づく提言には十分な裏付けがあるという構成をすることである。

相手が誰であるか、相手の心理状態がどうかにもよるが、通常であればプレゼンテーションでは全体の結論を先に言うほうがよい。私の場合、さらにその前提として必ず自分がやってきた作業を最初に言っておく。どんなデータを収集して、どんな分析をしてきたのか。フィールドインタビューを行った回数、地域、そして誰を対象に、どんな話を聞いてきたのか。これを明示することで、会議出席者の中にある「こいつら、本当にわかっているのか」という疑念が氷解するからだ。

この前提がないと、聞いている側の頭の中に「何の根拠に基づいてこんなことを言っているんだ」という思いが終始つきまとい、1つ1つ提示されるページごとの結論に納得がいかないまま進んでいくことになる。相手の心理とこちらの伝えようとしていることがどんどん乖離していき、最後には反対意見が続出という始末になりかねない。 
ところが日本の会社で行われているプレゼンテーションを見ていると、支離滅裂というか、順不同のものがほとんどある。なぜなら、プレゼンする側の「言いたい順序」でチャプターが出てくるだけで、「相手が納得する順序」になっていないからだ。そのため、最後まで納得が得られなかったり、途中で「ところで、あの件はどうなっているんだ」という話が出てきて流れがストップしてしまう。

これって教育にも同じことが言えると思うんですよね。先生って自分の「言いたい順序」に話すじゃないですか。でも本来は生徒が「聞きたい順序」で話すべきなんですよね。 でも、例えば生徒30人いても、「聞きたい順序」が全員同じだとは限らないですから、生徒には質問する機会を与えるべきですよね。なぜか日本人は「人の話は最後まで聞け」と言われて、聞いたあげく何も反論できないし、何も質問できないわけです。こんな教育では、日本人のディスカッション力は高まりませんよ。

【大前研一】考える技術【書評・レビュー】

2014年1月24日金曜日

大前研一流!経営コンサルタント力をつけるトレーニングとは?

【大前研一さんの言葉】 
私は経営コンサルティングの仕事をまったく知らずに入社したから、入社後は人一倍努力をした。その1つが、次のようなトレーニングである。
私は当時横浜から通勤していたのだが、毎朝横浜駅から東京駅までの28分の通勤時間を利用して、テーマを決めて問題解決のプロセスを組み立てていくのである。たとえば最初に見た吊り広告を題材に、「この会社の社長に売り上げを伸ばしてほしいと頼まれたら、自分ならどうするか」を考える。慣れてくるとだんだん頭の回転が速くなって、1日1テーマだけでなく、ひと駅ごとに別のテーマについて考えられるようになった。

問題解決の思考回路を組み立てるトレーニング。その題材はどこにでも転がっている。あなたもこうした頭の筋力トレーニングを行えば、問題解決力は確実にアップするはずだ。毎日の努力の差が、やがて大きな力の差となって表れてくる。

最後に、具体的に今の仕事に役立つ思考トレーニングの題材として、最適なものを紹介しておこう。それは「自分が2階級上のポジションにいたらどうするか」を考えることだ。どの企業も、さまざまな問題を抱えているはずである。今、あなたが係長だったら部長、課長だったら取締役の立場に立ってみて、「自分だったらどうやってその問題を解決するか」、それを徹底的に考えてみるのである。
人の立場に立つことの重要性 

大前研一に学ぶ!デキる営業マンとデキない営業マンの違いとは?

【大前研一さんの言葉】

往々にして営業成績の悪い営業マンほど「いかに商品が悪いか」という説明がうまいものだ。たとえば「使っているときの音がうるさい」とか「製品のサイズが今のオフィス事情に合っていない」という具合に、売れない理由を滔々と述べる。しかし、それは彼らが普段お客さんに言われていることであって、客の不満を商品が売れない言い訳にしているにすぎないのである。

一方、売れている営業マンは言い訳をしない。「たしかに音はしますが、仕事中はオフィスの中が騒然としていますから、机のすぐ隣に置くのでなければまったく気になりませんよ」とか「他社の製品はどうですか?このクラスだとかえってうちの製品のほうがコンパクトなんですよ」などと、すぐに切り返せる営業トークを持っているものなのだ。
【大前研一】考える技術【書評・レビュー】

日本の企業が業績を上げられない上、問題解決できないたった1つの理由

【大前研一さんの言葉】

結論を導き出すうえでもっとも大切なのは、「その問題の原因は何か」を明確にすることである。ところがほとんどの経営者やビジネスマンは、問題として見えてくる現象にばかり目がいってしまい、原因の解決に至らないという思考パターンに陥っている。現象はあくまでも現象にすぎず、原因ではない。このあたり前のことがなかなか理解できないのだ。

原因になっている部分を直さないかぎり、問題の解決は望めない。大切なのは「さまざまな現象の中で本当の原因は何か」を考えることなのだ。

営業マンに元気がないからといってみんなで車座になって飲み会をやる。そこで愚痴を言い合って、「じゃあ、明日から頑張っていこう!」と気勢を上げてみたところで、製品そのものに問題があるとしたら、まったく何の解決にもならないことは明らかだ。

最悪なのは、すべての現象を個別に改善しようと考えてしまうことだ。つまり営業マンにハッパをかけ、価格は下げ、なおかつ製品の品質を良くしようとすることである。しかし、価格を下げて製品の価値を高めれば、利益が出なくなって自殺行為になるし、尻を叩かれ続ければ社員は疲れ切り、モチベーションがどんどん下がっていく。原因を明確にしないまま現象を改善しようとして、かえって業績が落ち込む。すなわち負のスパイラルに陥ってしまうのである。
【大前研一】考える技術【書評・レビュー】

リーダーは「仮説」と「結論」を見極めなければならない

【大前研一さんの言葉】

データを分析して出てくるものは仮説にすぎないのだが、日本のほとんどの経営者やビジネスマンは、その仮説を結論だと思い込んでしまう。そこで「結論を得た」と思って安心し、仮説を裏付けるだけの証拠収集や、本当の結論に至るまでの論理的思考を怠ってしまうのだ。

--中略--

重要なのは、「仮説」ではなく「結論」を導き出すことである。経営コンサルタントの中には、仮説でしかないことを「結論」として示し、「この問題を解決することは非常に難しい」というのが「提言」だと勘違いしている人間もいるが、こんな馬鹿げた話はない。
【大前研一】考える技術【書評・レビュー】

日本人はロジカルシンキングが苦手な2つの理由

【大前研一さんの言葉】

日本人のほとんどは頭を使わないし、論理的思考というものをまったく身につけていない。その原因は、恐らく2つの面で受験の後遺症があるからだろうと思われる。

1つは親から勉強しろと言われてやってきたために、「成績が上がったらご褒美ちょうだい」というように、考えたり、勉強したりしたことに対して対価を求めてしまう。対価のないものに対しては努力しようとしない悪癖がついてしまっているのだ。

もう1つは試験のために勉強しただけだから、試験が終わると見事に忘れてしまう。だからせっかく勉強したことが何も残らない。この点において、日本人は天才的だ。そもそも学校で教わるのは最初から答えのある問題だけだから、ほとんどの日本人は考えるというトレーニングをまったく受けたことがないのである。

どっちも、他人のために勉強してるんですよね。以前にも述べたんですけど、勉強って好奇心に応じてやるべきなのに、”褒められるために勉強するもの”と思っている人が大半だと思います。

【大前研一】考える技術【書評・レビュー】

【大前研一】やりたいことは全部やれ!【書評・レビュー】

【送料無料】やりたいことは全部やれ!...
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価格:540円(税5%込、送料込)

タイトルは「やりたいことは全部やれ!」。非常に惹かれるタイトルで、一気に読み終わってしまいました。著者は大前研一さん。60歳を迎えた大前さんが「なんだかんだ言って人生は長い」といいつつも「やりたいと思ったらその時にやりなさい」と背中を押してくれます。

日本の常識は世界の非常識

教訓は、「人生は”寄り道”してもおつりが来るほど人生が長い」ということです。”寄り道”と聞いたとたんこれは間違いなく日本人に向けた指南書だと感じました。日本人は、中学を出れば高校。高校を出れば大学。大学を出れば就職といったように、まるで人の敷いたレールを走るようにして人生が終わってしまう。つまり寄り道は全くしないのが美徳とされているのが日本人なのです。

しかし、彼は、「レールから外れてもいいじゃないか!」「他人の人生を生きるなんてもったいない!」「やりたいことをやれ!」と自身の経験から強く主張しています。というのも、彼自身も29歳まで原子力エンジニアばかりをやっていた人なのです。しかし、29歳の時原子力をやる意義はないと振り切り、就職するのです。

そして原子力の勉強しかしてこなかった彼が、どういう風の吹き回しなのか”マッキンゼー”という世界的な経営コンサルティング会社に就職してしまう。そこで猛烈に働き、過去に原子力の勉強をしてきた経験を活かし、彼独自の経営戦略を確立し、世界的コンサルタントとして名乗りを上げていくわけです。

好きなことをやれ

つまり、やりたいことを好きなだけやっているだけで、その経験はいつか役に立つということだと思います。スティーブ・ジョブズ風に言うと「connecting the dots.」だろうか。

それは子供への教育にも同じことが言えます。自分の子供が「学校に行きたくない」と言い出したら、どうするか?そういう時は「なぜ行きたくないのか?」「学校に行かない時間はどうするのか?」「将来どうなりたいのか?」と質問をして一緒に考えてやることが大事だと思います。

それができないから現代の親子の関係というのは上手くいかないのでしょう。
  1. 自分の人生を生きなさい。あなたはあなたがどうなりたいかを知っている。
  2. 老後に楽しみを残してはいけない3つの理由
  3. 日本のピアノ普及率が世界一高いたった1つの理由
  4. 子供には何も教えてなくて良い。大前研一流の教育論とは?
  5. 子供が「学校に行きたくない」と言い出したら。大前研一流の教育論とは?
  6. 生活はシンプルイズベストがベストな理由

生活はシンプルイズベストがベストな理由

【大前研一さんの言葉】

私の物の使い方には特徴があって、ひとたび気に入ってしまうと、そればかりいつまでたっても使う、というやり方である。

具体的には、たとえばハミガキ粉はクリニカ、シャンプーはメリット、シェービングクリームはシックのジェル、頭髪クリームはオリジン、髭剃りはジレットの三枚刃、目薬はアスティ、口臭防止はリステリン、リップクリームはメンソレータム、ガムはブラック&ブラック、と決まっているのである。

手帳に関しては、もう20年近く能率手帳を使っている。カバンはTUMIである。

さて、私が本来それほど重要ではないことに、このようなこだわりを持つには理由がある。あくまで生活を簡単にし、ものを忘れたり、いちいちどうしようかと迷わなくてすむからである。切符をどこにしまったか、手帳をどこに置いたかなどなど、このルールが確立していない人はすべて無駄な時間を余儀なくされる。またお金のかかる再購入や、弁償をさせられることにもなる。
【大前研一】やりたいことは全部やれ!【書評・レビュー】

子供が「学校に行きたくない」と言い出したら。大前研一流の教育論とは?

【大前研一さんの言葉】 
子供が「学校に行きたくない」と言ったらどうするか。そんあのtきは、思い切って学校を休ませ、本当に学校に行く必要があるのかを子供に考えさせよう。大事なのは、自分も一日ぐらい会社を休み、子供と会話をし、一緒に考えることだ。 
--中略-- 
子供には、「自分のやりたいことを貫け」「自分の考えを優先しろ」というほうが彼らのためになる。なぜなら、子供のほうが時代の息吹に敏感であり、子供が感じている世界のほうが正しいからだ。 
30年前ならば、親や先生や上司や先輩といった「上」の言うとおりにやればよかった。だが、今は「下」に学ぶべき時代だ。これは親子関係でもビジネスでもいえることだ。「老いては子に従え」ではなく、老いてなくても子に学んだほうがいいのである。 
私は建て前でこんなことを言っているのではない・・・ 
--中略-- 
大事なのは子供の能力を信じてあげることだ。子供の能力とはどんな社会になっても生き抜く能力であり、それは学校では身につかない。学校に行くかどうかが重要ではないのだ。ただし、責任感のない人間はダメである。 
--中略--
子供に対する教育でいちばん大事なことは、自分で自分の人生のハンドルを握れる人間に育てることだ。人間、死ぬまで勉強だとすれば、学校からドロップアウトしても、そんな遅れなどあとでじゅうぶん取り戻すことができる。
【大前研一】やりたいことは全部やれ!【書評・レビュー】

子供には何も教えてなくて良い。大前研一流の教育論とは?

【大前研一さんの言葉】 
親子論の前提として、ぜひ理解しておくべきことがある。親は子供より早く生まれたぶん、人生経験が豊富だ。だが、世の中が大きく変化し、それまで当たり前とされてきた前提自体が崩れている時代では、経験を持っていること自体がマイナスに働く。 
最近の親は子供に何を教えたらいいか、自信を失っているという。その理由は、親は何でも答えを言わなければならないと思い込んでいるからだ。わかったふりをして、わかったような答えを子供に教え、しかしその答えが現実とそぐわす、子供突っ込まれて自信を失っているのである。 
それよりも、自分自身を話し、感じている疑問を子供にぶつけてみよう。たとえば「お父さんの会社ではいい学校を出た人ほど、今は不幸そうな顔をしているぞ。なぜだろう」といった具合だ。その疑問は子供が持っている疑問と同じだ。疑問を共有することで親子の間で会話が成り立つし、「オヤジは学校の勉強がすべてだとは思っていないんだな」と思えば、子供の気持ちは楽になる。 
--中略-- 
学校の成績がいいと、そのときの花形産業しか目に入らないので、結果として人生の選択肢を狭めてしまう。だから、自分の子供が成績10番以内になったら喜んではいけない。逆に要注意だ。

教育って本当に何もしなくて良いと思うんですよね。それより大事なのは子供1人でやらせること。挑戦させることだと思います。例えばご飯だって、いつまでも食べさせていてはいけません、なるべく自分で食べさせる。服だって本人に選ばせましょう。

ところが、日本の教育は逆ですね、教えなくていいことを教えて、手伝わなくていいところを手伝う。過保護が故に、ろくな大人は育ちませんよ。

【大前研一】やりたいことは全部やれ!【書評・レビュー】

日本のピアノ普及率が世界一高いたった1つの理由

【大前研一さんの言葉】
(ヤマハ創業者の)川上源一さんはピアノの制作を始める。しかし、高いピアノは貧乏な日本家庭には入らない。 
そこで、子供が生まれるや否や、毎月おばさんが家庭を周り数百円ずつ貯金をしていくシステムを考え出す。そして、4歳になると近くのヤマハ音楽教室に通わせ、卒業する頃にはピアノが一台買えるくらいの金が貯まっている、という仕掛けである。 
ピアノを買ってください、と言うのではなく、音楽をお教えしましょう、という真にマーケティングの真髄のようなシステムを、貧しい頃の日本に作り上げてしまったのだ。そのお陰で、1980年代には日本の家庭におけるピアノの普及率は20パーセントを超え、世界一となっている。
【大前研一】やりたいことは全部やれ!【書評・レビュー】

老後に楽しみを残してはいけない3つの理由

【大前研一さんの言葉】 
日本の企業のトップには禁欲的(ストイック)なことを言う人が多い。曰く「大前さん、私も引退したら毎日ゴルフでもやってのんびり暮らしたい」「私は引退したら瀬戸内海に面したふるさとの美しい村に帰って毎日釣りをして暮らしたい」などなど。 
しかし、ひとつだけはっきりしていることは、これらの夢がかなった人は一人もいないということである。なぜか。 
まず、円満退社とはならずに、途中で失意のもとに引退し、ひっそりとクラス、というパターンが最近は意外に多いのである。この激動の中で、予想だにしなかったことが会社に起こり、不幸にしてたまたまトップにいたために責任をとって辞任、というケースが結構あるのだ。 
もうひとつは、トップの座に長居をしすぎ、休む暇もなく働いたために急逝してしまうケース。同様に、会長、取締役相談役、相談役、最高顧問、顧問、監査役などといろいろやっている間に80歳を超え、会社人間でなくなったとたんに老人ホームへ、というのも結構多い。 
では、幸いにして引退できた場合はどうだろうか。実はここにも問題がある。まず、釣りやゴルフは毎日やるものではない。毎日やるのは苦痛である。ゴルフや釣り、そして旅行が楽しいのは、それが非日常的だからである。 
私の結論はただひとつ。「そのうちに・・・」ということは人生では禁句なのだ。もし「そのうちに」やりたいことがあれば、今、そう今の今やりなさい、というのが私のアドバイスだ。やりたいと思ったときが旬なのであり、先延ばしする理由はないのだ。今楽しいと思っていることが年を取ってからも楽しいとは限らない。
やりたいことは今やるべきたった1つの理由

自分の人生を生きなさい。あなたはあなたがどうなりたいかを知っている。

【大前研一さんの言葉】 
この数年間で1600人のサラリーマンの悩みを聞き、また、私が用意した詳細な問診票(コンピテンシー・テスト)に答えてもらうことにした。その結果、多くの人が、いやじつにほとんどのエリートまでもが、えもいわれぬ不安と悔しさにさいなまれていることがわかった。 
親の言うことを聞き、先生の言うこともよく聞き、いい学校を出て、いい会社に入った。上司にも恵まれた。と思ったらいつのまにか状況が変わり子会社に出向、そのうちだんだんと出世が遅くなり、焦りからいくつかの人材会社の門をたたく。しかしほとんどの場合、自分の経験と実績を認めてもらえず、苛立ちと怒りを覚える。
自分の人生は他人のものではない。だから、自分でどういう人生を行きたいのか、自分で決めるべきなのだ。「ああ、おれの人生なんだったのか?」と言うかわりに、「悔いはない。おれは自分で選んだ人生を生きた」と言えるだけで幸せではないか。 
いちばんいけないのが、「他人の人生」を生きることである。親の期待する人生、先生の言った通りの人生、上司の期待する理想の部下、などなど。それで楽しければ今はいいかもしれないが、問題がある。それは、いつか自分の人生ではないということがわかる「真実の瞬間」が必ず訪れるからである。 

彼らはみな”自分の人生”を生きているんですね。

【スティーブ・ジョブズの言葉】 
生きる時間は限られている。
だから他人の人生を生きて、おのれの時間をムダにしないことだ。 
自分の心と直感に従う勇気を持つことだ。 
あなたが本当にどうなりたいのか、自分の心が既に知っている。
他のことはすべて二の次だ。 

ジョブズ「Stay Hungry Stay Foolish.」の引用元の雑誌とは?

2014年1月23日木曜日

考える力を身に付けるには?頭を良くするたった1つの方法

結論から言うと、頭を良くする方法は「貪欲にやる」ことだと思います。

なぜ貪欲にやると頭が良くなるのか?それは”何かを手に入れるために考える”からです。

例えば辛いことを強いられると「いかにこの辛い状況から抜け出すか」を考える余地が与えられます。「余地が与えられる」と言ったのは、ここで日本人は問題解決能力が備わっていないこともあり、つらい状況に置かれると「考えないようにしよう」という結論にいたり、思考停止に陥っている人がほとんどだからです。

ここで貪欲さを発揮し”考える”ことが大事です。例えば堀江貴文さんは子供の頃、休み時間の定番といえばドッチボールでした。しかし彼は負けず嫌いな上に、動体視力が弱いこともありドッチボールをしたくなかったのです。そこで彼は考えます「どうすればドッチボールをしなくて済むのか」。そして彼は新しい遊びを考え、みんなに披露します。そうやって彼は辛いことから逃げてきたのです。ここまで貪欲にできる人はなかなかいないと思います(笑)

何故か日本人は「楽をすることはダメ」「辛いことが美徳」という固定観念が強いようですが、本当にそれで良いのでしょうか。確かに辛いことがあれば良いこともありますし、そこで耐えたこともいつか役に立つこともあるでしょう。

しかし我々人類は楽をしようとして文明が進化してきたのです。農村の時代の農作業は全て手作業でやっていたでしょう。しかし、誰かが「もっと楽になる方法はないか」と考えて道具を作ったりしてきたわけです。貪欲に考えたから文明が進化したんです。

現代はもっと文明が発達しています。農作業は機械(トラクター)を利用し、アメリカでは農薬をヘリコプターから撒いたりしています。お米を食べる時も一昔前までは、火で炊いていたでしょう。それも今では炊飯器に入れてワンボタンで炊けちゃいます。楽をするために「貪欲に考える」だけで、辛いことから抜け出せるし、ましてや世紀の大発明をしてしまうかもしれない。なんて素晴らしいんでしょう。

前半は”辛い時の頭の使い方”について述べましたが、次は”好きなことに対する頭の使い方”です。

好きなことをやっている時にも「貪欲にやる」ことが大事です。例えばゲーム。どんなゲームでも良いんですが、ゲームというのは頭を使わなければ進めないものも多いと思います。「クリアするために」「アイテムを取るために」「友達に自慢するために」徹底的に頭を使いましょう。

好きなことをやって頭を使うなんて、なんて素晴らしい人生なんでしょう。頭の悪い人は好きなことでも貪欲になれない人です。「わかんないからいいや」「難しいからいいや」とすぐに諦めてしまいます。好きなことであれば多少辛くても貪欲に頭を使い、一生懸命やりましょう。

一生懸命やってれば、いつか役に立ちます。スティーブ・ジョブズの「connecting the dots.」です。

大好きな音楽があるなら「なぜ好きなのか」を”考える”。小説、映画、マンガ、アニメにも全く同じことが言えます。好きな女の子がいるなら、「どうすれば付き合えるか」を考える。草食系だからといって諦めてはいけません。徹底的に好きなことをやって、そこでしっかりと頭を使いましょう。

日本は豊かな国です。今の若い人たちは、生まれた時から物がありふれた生活をしてきたでしょう。社会に出るのは大卒でも22歳から。22年間も物がありふれた生活をしていたら、物欲も少なく貪欲になれないのは当然だと思います。しかし、そのままでは思考停止。頭はどんどん悪くなる一方です。今日から好きなことを一生懸命やって、徹底的に貪欲に頭を使いましょう。

好きなことで頭を使っていれば、嫌いなことにぶち当たっても”考える力”が身についてるのである程度は乗り越えられますよ。

成功者になれたければ、欲しいものには貪欲に

本当に達成してしまう人は"根拠のある”自信を持っている

茂木健一郎さん 連続ツイート第763回「根拠のない自信を持て。それを裏付ける努力をせよ。」を読んで違和感を覚えた。

「自信には根拠などなくていい」というのはその通りだと思います。

しかし、本当にすごいことを達成している人というのは”根拠のある”自信を持っている人が多いような気もします。例えば、堀江貴文さん。「人間にできないことなんて何もない。」という名言を残しているが、彼は徹底的な合理主義者だと思います。つまり、できないことはできないとわかっていて、彼がやっていることは、本当にできると思うことをやっているだけなのです。

宇宙開発だってそうだ。なんらかの計算やなんらかの方法があって、数学的にまたは論理的に”できる”という結論に至ったから彼は実行しているのです。根拠なくやってるのではなく、”根拠あり”でやっています。

同じく宇宙開発をやっているイーロン・マスクもそうだ「どうしてそのような革新ができるのですか?」という問いに対し

物理学です。原理と推論。つまり物事を本質的な心理まで煮詰め、そこから推論するということです。アナロジーで推論するというのではなく。我々は生きていく上でアナロジーによる推論をしています。これは本質的には人のしていることを真似て少しだけ変えるということです。 
それは必要なことです。しかし何か新しいことをしようという時は物理学のアプローチを使う必要があります。 物理というのは量子力学のような直感に反する新しいものを見つける方法なんです。だからそのようにするのが重要だと思っています。
要するに彼は、原理・原則・心理・真実を視ているだけなのです。

何もないのに「根拠のない自身を持て」なんて難しいことではないだろうか。むしろ何もないからこそ、「根拠のない恐怖を取り去る」べきではないだろうか。イーロンマスクの言葉に次のような名言があります。

根拠のない恐怖は無視すべきです。しかし、その恐怖が合理的であり、冷静に考えて失敗する可能性が高い場合でも、それが挑戦に値することであれば、その恐怖をやり過ごして前に進むべきです。たとえ失敗したとしても、挑戦する価値はあります。

”根拠の無い”自信も世界に革命を起こしてきたことは事実だが、根拠の無い自信より真実を見ている”根拠のある”自信の方がやる気やモチベーションなどの面も含め、本当の力が発揮されるのではないしょうか。

ホリエモン(堀江貴文)とイーロンマスクの共通点

【大前研一】ザ・プロフェッショナル【書評・レビュー】

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大前研一さんがプロフェッショナルを目指す人へ向けた”強化書”

そもそもプロフェッショナルとはなんなのか?

大前さんはプロフェッショナルを次のように定義しました。
プロフェッショナルとは感情をコントロールし、理性で行動する人です。専門性の高い知識とスキル、高い倫理観はもとより、例外なき顧客第一主義、あくなき好奇心と向上心、そして厳格な規律。これらをもれなく兼ね備えた人材
まず、専門性が高いだけでは成り立たないということです。顧客を第一に考え感情だけでなく理性で価値を提供する。普段の生活からあくなき好奇心や向上心をもって常に成長し続ける人材こそが、プロフェッショナルとして生き残ることができるのです。
  1. リーダーは好奇心旺盛であれ。
  2. 大前研一に学ぶ!プロフェッショナルとスペシャリストの違いとは?
  3. 大前研一に学ぶ!企業を成長させる3つの戦略論とは?
  4. ビジネスにおいては”成功体験”や”理論”が最も危険
  5. 討論ができない会社はやばい。ディスカッションの本来の意味とは?
  6. 日本人がアメリカのビジネススクールに入っても取り残されるたった1つの理由
  7. 議論や討論はポジティブに考えよ
  8. 伝え方が上手い人は危険
  9. 大前研一に学ぶ!名経営者の共通点とは?
  10. 考えるってどういうこと?創造力を備えたコンピュータをつくる方法

考えるってどういうこと?創造力を備えたコンピュータをつくる方法

【大前研一さんの言葉】 
人間の「考える」という作業は、記憶したものを並べ替えたり組み合わせたりしているにすぎません。それゆえ思考能力は、記憶の特性に大きく左右されます。いわばコンピュータの計算能力や速度が、記憶装置の容量や速度で制限されるのと同じです。人間の記憶は、言語中枢をつかさどる左脳によって行われます。その働きは、作業を一つずつ順を追って行うという点で、コンピュータの記憶装置と酷似しています。 
ところが、左脳とコンピュータの作業手順には問題があります。もし一つでもデータが欠けていると、解答不能の状態に陥ってしまうのです。つまり、左脳もコンピュータも大きな力を持ちながら、創造力に欠けているというわけです。創造力を備えたコンピュータをつくるには、右脳に相当するような視覚的・全体的(holistic)に記憶する装置が必要です。
【大前研一】ザ・プロフェッショナル【書評・レビュー】

大前研一に学ぶ!名経営者の共通点とは?

【大前研一さんの言葉】 
戦後、日本の経済復興を牽引した経営者はみな、「必ず自分はできる」というメンタリティで古い秩序を破壊し、果敢に事業にチャレンジしていきました。 
本田宗一郎氏は「やらまいか」と言い、松下幸之助氏は「立ったら歩きなはれ」と言い、あるいはサントリーの創業者である鳥井信治郎氏は「やってみなはれ」と言って、みずからと部下たちが事業に立ち向かう気概を奮い立たせてきました。 
彼ら3人の言葉に共通する意思を英語でいえば、ナイキのフィル・ナイトのモットーである"Just Do It"です。この言葉に込められた事業家魂、異端者精神は、新たな事業機会を創出するうえで非常に重みがあるものです。
【大前研一】ザ・プロフェッショナル【書評・レビュー】

伝え方が上手い人は危険

【大前研一さんの言葉】 
自分の主張や相手の反論を論破する技術にばかり注目が集まりやすいことには注意しなければなりません。説く力だけが突出して強いと、立場や考えが異なる主張をハリケーンのようになぎ倒し、場の共感を得にくくなります。また、説明することに傾注するあまり、相手の心理や倫理を読み誤り、墓穴を掘るような事態にも陥りかねません。
【大前研一】ザ・プロフェッショナル【書評・レビュー】

議論や討論はポジティブに考えよ

【大前研一さんの言葉】 
ロジカル・シンキングの基本は、まず仮説を立て、事実に照らしながら検証することです。ところが多くの人は、仮説や目標を結論と勘違いしています。たいていの組織が最初に立てられた仮説を検証せず、それゆえ修正されることもありません。「走りながら考える」と言いながら、実は考えずに走っているわけです。 
仮説と目標を伝え間違えたという初歩的なミスもあるでしょうが、それには次のような理由が考えられます。 
  • 疑わない
  • 懸賞するという行動様式が身についていない
  • 途中で修正することを潔しとしない
  • 関係者間の調整を嫌う
  • 予定調和を優先する 
これらの根底に共通しているのは、議論する力が組織にも個人にも欠けているということです。仮説を議論しなければ、その仮説は検証されることも、修正されることもなく、時間の経過にしたがって、知らず知らずのうちに目標や結論に姿を変えてしまいます。 
繰り返しますが、本物の議論に摩擦は避けられません。それなのに、だれもがこれを避けようとしています。そして、その理由を、論と論が擦れ合い、混ざることで不協和音が生じるからだといいます。ところが、これも勘違いなのです。 
議論は交渉ではありません。交渉は利害を調整するコミュニケーションですが、議論は最善解を探すコミュニケーションです。

日本人がアメリカのビジネススクールに入っても取り残されるたった1つの理由

【大前研一さんの言葉】 
古来、日本には、倫理よりも五感や情緒を重んじ、場を共有する者にあうんの呼吸や暗黙の了解を求める空気があります。これはこれでいっこうにかまいませんが、これが日本人の美徳であり、常識と考える人はかなり問題です。 
アメリカのビジネススクールなどでは、日本人の生徒が入ると、クラス全体のレベルが落ちます。私自身も教壇に立って実感したのですが、日本人の知力の平均値は明らかに低いようです。これは知識が欠けているからではありません。 
彼らの決定的弱点は質問力、発言力です。かつて盛田昭夫氏が『メイド・イン・ジャパン』のなかで指摘したとおり、自分の意見や主張を公の席で提示したり、ほかの人が発した意見を瞬時に理解したり、それについて議論を展開することが、日本人は非常に不得手です。ビジネススクールのクラスのレベルが下がるのも、日本人の生徒の数だけ議論への真の参加者が少なくなるからです。
【大前研一】ザ・プロフェッショナル【書評・レビュー】

討論ができない会社はやばい。ディスカッションの本来の意味とは?

【大前研一さんの言葉】 
そもそも"discuss"という言葉は、否定を意味する"dis"と、恨むという意味の"cuss"が合体した言葉です。要するに、反対したり反論しても「恨みっこなし」というのがディスカッションの本来の意味なのです。一方"debate"という言葉は"de"が下、そして"bat"は打つという意味なので、原意は「打ち倒す」です。議論する力は、相手を言い負かすためでも、言いくるめるためのものでもありません。事実、欧米社会では、ディスカッションもディベートも事実を追求する手段として広く浸透しています。 
日本企業は、各社特有の倫理、業界の常識にとらわれたきわめて特殊な世界で、自分たちだけの勝手なロジックで答えを出そうとします。多くの人は上位者の考えを水量して、合格点をもらえる答えを出すクセが染みついていて、自分たちだけに有効なルールに基づくコミュニケーションに安穏とし、これを微塵も疑っていません。
【大前研一】ザ・プロフェッショナル【書評・レビュー】

ビジネスにおいては”成功体験”や”理論”が最も危険

【大前研一さんの言葉】 
元来、人間の脳には「見たいものしか見ない」という習性があるので、成功体験から得た知識やセオリーは得に要注意です。資本集約的な業界に異業種からの参入は難しいという過去事例、競合がなければ市場を独占して価格を高く維持できるという理論、業界の雄として君臨する企業とこれを妥当することをエンジンとして成長してきた企業が手を組むはずがないという不用意な前提など、これまでの常識や物差しは通用しなくなっています。その予兆は1980年代から世紀末にかけて、日本に山ほどありました。
【大前研一】ザ・プロフェッショナル【書評・レビュー】

大前研一に学ぶ!企業を成長させる3つの戦略論とは?

【大前研一さんの言葉】 
当時、私は企業戦略を「競争相手との相対的な力関係の変化を、自社にとって効率よく変化させるべく計画する作業」と定義しました。そして、この力関係を変化させる方法として挙げたのが、次の3つです。 

KFS(成功のカギ)に基づく戦略 
経営資源の配分に競合相手のそれよりも濃淡をはっきりさせ、KFSに資源を集中させることで、自社のシェアや収益性における優位性を勝ち取る。これはとりわけ、同じような経営資源を抱える競合他社との競争において有効である。

相対優位に基づく戦略 
第一の戦略に対し、競争の条件が同一でないことに着眼して相対優位を確保する。直接は競合しない製品に関する技術、販売網、収益構造などを当該製品における競争に反映させる。あるいは資産の内容における相対的な差を利用するケースがこの第二の戦略に該当する。

新基軸の展開による戦略 
相手がやらないことを積極的に展開し、市場を切り拓いていく。新基軸を打ち出し、競合他社の追従を許さないように有利に戦いを進めるのがこの第三の戦略である。
【大前研一】ザ・プロフェッショナル【書評・レビュー】

大前研一に学ぶ!プロフェッショナルとスペシャリストの違いとは?

【大前研一さんの言葉】 
スペシャリストはいわゆる専門家です。会計士であればすべてのルールに精通し、間違いなく会計処理ができます。しかし、顧客が次第に多国籍化して、通貨も税制も異なる国での操業が増えてきます。法律というものは、スペシャリストの集団である官僚や協会(業界団体)によってつくり替えられていくわけですから、常に時代よりは遅れていく運命にあります。こうした状況を読みながら顧客を正しく導いていくのが会計のプロフェッショナルです。 
ルールがあれば、コンピュータに吸収される仕事ならできるスペシャリストに対して、道なき道、ルールのない世界でも「洞察」と「判断」をもって組織を動かしていけるのがプロフェッショナルです。 
プロフェッショナルとは感情をコントロールし、理性で行動する人です。専門性の高い知識とスキル、高い倫理観はもとより、例外なき顧客第一主義、あくなき好奇心と向上心、そして厳格な規律。これらをもれなく兼ね備えた人材を、私はプロフェッショナルと呼びたい。
【大前研一】ザ・プロフェッショナル【書評・レビュー】

リーダーは好奇心旺盛であれ。

【大前研一さんの言葉】 
たいていの人が「自分の限界を、自分で決めて」います。そのほとんどが、かなり手前に設定されています。なぜなら、いままでの経験と相談するからです。これは楽チンです。おそらく失敗しないで済むでしょうから、周囲から怒られることもなければ、バカにされることもありません。しかし、私に言わせれば、小賢しい考えでしかなく、そのような人は「できるわけがない」と思ったとたん、すぐ諦めてしまう。これこそ「知的怠慢」なのです。 
私は、これまで幾度となく、知的怠慢を戒めるよう、訴えてきました。ビジネスでもそうですが、ほどほどで満足する気持ちや態度が、当人のみならず、周囲の人々にも害を振り撒きます。 
知的に怠惰な人は、ほぼ例外なく自己防衛的で、変化に後ろ向きです。なぜなら、チャレンジ精神とまではいいませんが、新しいことへの興味に乏しいからです。常日頃から、目新しいこと、自分の知らないことを貪欲に吸収しようという姿勢が身についていませんから、いざという時、心理学でいわれる「ファイト・オア・フライト」(抵抗するか、逃げるか)になってしまう。
好奇心の重要性 

2014年1月22日水曜日

日本人は、また国が良くなるチャンスを逃すのか?家入一真さん東京都知事選に立候補。


起業家の家入一真さんが東京都知事選に立候補しました。彼自身が起業家ということもあり、僕は「また日本が良くなるチャンスが来たな」と思いました。

そもそも「なぜ起業家が政治家になる日本が良くなるのか」というと、経済的な豊かさは、国民の幸福度に大きく影響するからです。日本が今、これだけ豊かな国でいられるのは、HONDAの創設者、本田宗一郎氏や、SONYの創設者、盛田昭夫氏、井深大氏、またパナソニックの創設者である松下幸之助氏らなど数々の経営者が、世界的な商品やサービスを作り続けてきたからなのです。

だって皆さん会社からお金もらってるんでしょう?商品やサービスを作るためには、人を雇わなければいけません。そうして企業というのは数々の雇用を守ってきた上に、海外に商品やサービスを販売することで、日本にはたくさんのお金が流れこんできたわけです。

しかし、現状の日本はどうでしょう?海外には人件費の安い国がたくさんあるので、雇用は全て海外に流れていってしまいます。日本で起業した人さえも海外の人を雇うのが当たり前の時代になってしまってしまいました。

そもそも日本で起業家は増えているのでしょうか。今有名な企業と言えば、グーグルやアップル、またはフェイスブックなど全てアメリカの会社の名前ばかり上がります。

なぜ、日本では企業も工場も減っていくのでしょうか。1つは”コストがかかる”です。先程も申し上げました通り、日本は人件費の高い国です。日本に工場を設立するメリットはほとんどありません。さらに法人税も世界から見ても高いので、日本で起業するメリットは少ないのです。起業するなら世界の起業家が集まるアメリカのシリコンバレーの方が有利なわけです。ガンホーがフィンランドに本社移転を検討しているのも当然と言えますね。

「”また”日本が良くなるチャンスが来た」と言ったのは、私が知る限り1回目のチャンスが1995年の東京都知事選挙に立候補した大前研一氏である。彼は、日本の真実日本の論点日本復興計画などで、論じているように、日本を経済的に豊かな国にしようとしたのだ。しかし、青島幸男氏に破れ落選する。

そして2回目がホリエモンこと堀江貴文さんの立候補である。彼自身も、起業を促進させる政策や、雇用を守る政策、はたまた働かなくても暮らせる制度(ベーシックインカム)まで実行しようとしていた。しかし、彼自身の過激な発言などからくるイメージや、国民のリテラシーの低さから、見事に落選してしまう。

起業家であれば、起業するうえでの法律の弊害や仕組みの弊害なども分かっているので、それらを改善することができる。また経済が動く瞬間をしっかりと捉えて理解しているので、それらの仕組みを変えることができるのである。ビジネスと政治はとても似ていて、結局、どういう仕組みがより良いのかを考えるプロセスなのだ。そんな彼らが政治家になれば日本がまた経済的に豊かになり、国民が過ごしやすい仕組みを作ってくれることは間違いないと言えます。

ではなぜ、この記事を書いたのかと言うと家入一真さんも落選する予感がしたからである。2ちゃんねるでの反応を見てみてもイメージが良くない印象を受ける。しかしその多くが「乞食だから」「クズだから」「売名」「ホリエモン絡みだから」といった的外れの意見か感情論ばかりでした。

家入さんがどのような政策をしようとしているのかは定かではないですが、本当にここで落選してしまって良いのでしょうか。感情で左右して日本が良くなるチャンスを逃して良いのでしょうか。正直言って政治の知識がない国民たちの多数決で決めてしまっていることにも疑問を感じます。少しでも日本を変えたければ家入一真さんに投票するべきだと僕は思います。

最後にひと言
【マーガレット・サッチャー元英国首相の言葉】 
金持ちを貧乏人にしたところで、貧乏人が金持ちになるわけではない

家入一真「他人を変えるより、自分を変えよう」

【堀江貴文・村上隆】だからテレビに嫌われる【書評・レビュー】

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ジャーナリストの上杉隆さんと、元ライブドア代表の堀江貴文さんの対談本。一時テレビではチヤホサされたお二人だが、いつの間にかパッタリとテレビに出演しなくなってしまいました。「それはなぜなのか」「テレビのどこがやばいのか?」テレビでは言えない裏話を赤裸々に語り合った1冊です。

テレビにはスポンサー事情によって、発言できないことが無数にあるんです。例えば原発問題で計画停電の話になった際「パチンコを停電させる」という話が持ち上がっていたそうです。しかし、パチンコ業界はテレビの大きな広告主であるがゆえに、テレビでは放送されなかったわけです。

そういったテレビの悪い面、はたまた利権が絡むテレビ問題、テレビではいない禁止用語から、テレビのあるべき姿などまで語られています。テレビはインターネットと違い一方通行のツールであるため、テレビで情報収集するのはとても危険であることがとてもよく分かる1冊です。

Googleの音声認識の精度が格段に高い理由

【堀江貴文さんの言葉】 
堀江僕はGoogleの音声認識をよく使うんですね。「このレストランに行きたい」とレストランの名前を言ったら、検索結果がほぼ当たってる。あれは何かっていうと、失敗のデータベースなんですよ。つまりページランクとも似てるんだけど、とにかくたくさん失敗して、認識を間違えたときのデータベースをためこむ。それで正確な認識ができるようにしてるんです。今ものすごくGoogleの音声認識の精度は上がっています。

コンピュータも人間も同じで、失敗から学ばないといけないんですね。失敗なくして成功はない

【堀江貴文・村上隆】だからテレビに嫌われる【書評・レビュー】

ホリエモンと上杉隆さんに学ぶ!真実を見抜く情報収集術とは?

【堀江貴文さんと上杉隆さんの対談】 
上杉:  そんなテレビに騙されないようにするためにはどうすればいいか? 
堀江:  やっぱり、自分でメディアリテラシーを身につけるしかないんじゃないですか。 
上杉:  でも、比較する多様な情報がないとリテラシーは身につかないよ。 
堀江:  僕はツイッターでもきっこのブログとか山本太郎までフォローしてる。要はバイアスがかかんないようにしてる。 
上杉:  同感です。僕もアンチ上杉から親上杉までフォローしてます。それ多様性もあるし、自分を含めて自分が正しいなんて思ってない。いつも間違えるし。

つまり、多様性を持たせるように幅広く情報収集すれば良いんですよね。そのためには前提として「自分は間違える」という心持ちが大切だと思います。こういう人達は「自分は間違える」という謙虚さを持っているからどこまでも好奇心旺盛だし、優れた情報を収集できるんだと思います。

【堀江貴文・村上隆】だからテレビに嫌われる【書評・レビュー】

法律で国民を守りすぎるのは危険

毎日のように起こる医療ミス。「仕方ない」とは言えないが、それによって”業務上過失致死罪”とかになっちゃって良いんでしょうか?そんなことをしたら医者になる人は減り、かえって死亡率は高くなってしまうのではないでしょうか?

インターネット販売の薬規制も同じですよね。情報弱者を守るために法律を厳しくするが故に、インターネットで薬を購入したい人や、薬の知識に対する勉強する好奇心やそれによって得られる知識を国民から奪ってしまっているのです。

僕らは普段の生活の中でたくさんの法律に守られていますが、法律によって縛られている事項にも目を向けるべきです。

例えば日本の食べ物の輸入はとても規制が厳しいです。しかし厳しくしてしまったが故に、食べ物の値段は高沸し低所得層の生活の首を絞めてしまっていることは言うまでもありません。それらの規制をある程度緩めてしまえば、高所得の人は国産で値段が高いもの、低所得の人は輸入で値段が安いものを購入できるようになります。つまり食材を選べる世の中になった方が、日本国民のためになるのではないでしょうか。

日本のマスコミの怖さ

【上杉隆さんの言葉】
僕がいたニューヨーク・タイムズもそうだったけど、自分の会社が不正行為を働いたら、チームを組んでガンガン内部を取材するんですよ。 
たとえば、ジェイソン・ブレア事件※。あのときにも社長から編成局長からジェイソン・ブレア本人含めてニューヨーク・タイムズの特別チームの記者たちがインタビューしまくった。取材チームには社内の好きなところを全部見ていいという特権を与えて徹底定期に調査して、いきなり一面トップで「ニューヨーク・タイムズはなぜ間違えたか」とニューヨーク・タイムズに書くわけですよ。 
これがやっぱり海外のジャーナリズムの健全さ。日本で自分の会社の新聞批判してる記事は1回も見たことがない。私たちは正しい、常に正しい。神より正しい、みたいになっている。

※ジェイソン・ブレア事件
2003年、ニューヨーク・タイムズの常駐記者だったジェイソン・ブレアが、大量の記事をねつ造・盗用していたことが発覚し、辞職。152年のニューヨーク・タイムズの歴史のなかでも最悪の不祥事と言われた。

【堀江貴文・村上隆】だからテレビに嫌われる【書評・レビュー】

2014年1月21日火曜日

東京の水がずっと不味いたった1つの理由

【大前研一さんの言葉】
東京の水がなぜ不味いかと言えば、多摩川や都内の水ガメ(村山貯水池など)を水源としているからである。東京周辺の水でいちばん美味しい水は、清水トンネルを開けた時に出てきた谷川の水である。この谷側の水をアクアダクト(運河)で直接東京に持ってくればよい。 
ところが、日本の水道というのは江戸城からの水利権の考えがそのまま続いていて、福岡が日照りで困っていても、九州の他の県は融通しなかったり、愛媛県で足りなくても、高知から給水はしないという仕組みになっている。
都会で渋滞が起きる理由の1つ 

都会で渋滞が起きる理由の1つ

【大前研一さんの言葉】 
もうひとつ東京の交通渋滞を酷くさせているのは、道路工事の数の多さである。なぜ、こんなに工事が多いかと言えば、電話線、ガス管、水道管がそれぞれ別のところに埋まっているからである。これは共同溝によって解決すべきだ。 
つまり、電話線も、電気も、ガスも上・下水道も同じ溝にいれるのである。阪神大震災の復旧作業で、水道やガスがなかなか復旧しなかったのは、互いが迷路のように、地中に埋まっていて、どこで水が漏れているのか、どこでガスが漏れているのかわからなかったからである。
東京の水がずっと不味いたった1つの理由

【大前研一】サラリーマン再起動マニュアル【書評・レビュー】

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価格:1,575円(税込、送料込)

日本復興のためにサラリーマンに向けたエールが詰まった1冊。

大前さんはサラリーマンに向けた著書をいくつか出しているが、本書はその中でも群を抜いて良いと思います。というのは、量にたいして密度が高く、費用対効果がとても高い1冊だと思います。テーマの区切り具合も良く、無駄な話がない。かつしっかり考えさせられるテーマばかりです。

色々引用していると1冊で22記事も書いてしまいました。(本当はもっと書きたいのありましたけどね・・・)

そのうちの1つ。とても面白かったのが、節約術でした。これを実践すると計3000万円のコストカットになります。コストカットの3代経費は「住宅」「子供の教育」「クルマ」です。

簡単に要約すると、


  1. 住宅には住まず、狭くても職場に近い賃貸。
  2. 高校生にもなれば、子供の出費は子供に払わせる。
  3. クルマは小型車か中古。

といった感じです。

この考えに至った経緯などの詳細は本著を読んで欲しいのですが、大前さんの良いところは、計算して数字で出してくれるところですね。何より説得力があるしアクションする価値があります。そしてコストカットできるということは、それらを自己投資にできるということですから、それを考えると本当に価値のある1冊です。
  1. 異端!マッキンゼー流人材採用・評価法
  2. 世界的コンサルティング企業「マッキンゼー」で稼げる人材の共通点とは?
  3. 大前研一に学ぶ!ウォルト・ディズニーの構想力とは?
  4. 大前研一に学ぶ!朝型人間の時間の使い方!
  5. 英語学習に年齢は関係ない!?正しい英語の勉強法
  6. 日本人の英語力が「世界最低」である理由
  7. 「子どもにかけたお金」と「子どもの質」は反比例する
  8. 本気の勉強は社会に出てからである。日本の悲しい経営学部
  9. 大企業への就職は一番危険
  10. 日本の企業がイノベーションを起こせないたった1つの理由
  11. 松下幸之助が語ったプロジェクトリーダーの選び方
  12. ビジネスマンが海外旅行をする時に気をつけるべきたった1つのこと
  13. 日本企業の不祥事が絶えないたった1つの理由
  14. 日本のセールスマンは働いてない。
  15. 「ゆとり世代」のやる気を引き出すたった1つの方法
  16. ビジネスを急速に広げるたった1つの方法
  17. 企業買収を行う時に気をつけるべきたった1つのこと
  18. 「ZARA」に良い商品が必ずある理由
  19. 希望退職を募ったり早期退職制度をする会社はマジでやばい。
  20. ダメ会社の法則
  21. 勤務中、最も無駄な時間は「移動時間」
  22. オンラインショップで売れる商品と売れない商品の違い

オンラインショップで売れる商品と売れない商品の違い

【大前研一さんの言葉】 
オンラインショッピングで日本でも成功したと思われるアマゾンは、非常にうまい領域を狙っている。というのもインターネットでは、数字やロジックで判断できる左脳型の商品しか売れないからである。 
左脳型の商品とは、飛行機の座席や家電製品のように、どこで買っても同じものをいう。これはインターネットで買うのに向いている。 
一方、右脳型の商品とは、洋服や靴のように、実際に触ったり身につけてみたりしないとわからない、感性に左右されるものをいう。

しかし、「右脳型」商品を取り扱う商品で成功した例があります。それは、LOCONDO.jpという主に靴などのファッションアイテムを取り扱う通販サイトです。代表は元マッキンゼーの田中裕輔さんです。LOCONDO.jpは「買ってから選ぶ。」というコンセプトを掲げており、購入した商品が万が一気に入らなかった場合に、その商品を返品できる制度を設けることで、女性も安心して買い物ができるのが強みとなっています

【大前研一】サラリーマン再起動マニュアル【書評・レビュー】

勤務中、最も無駄な時間は「移動時間」

【大前研一さんの言葉】 
現在の勤務形態は、たとえば仙台支店の営業は、気仙沼担当や塩釜担当などエリア別の担当者がいて、その人たちは月曜日の朝、仙台でミーティングを行ない、午後からそれぞれの担当エリアに営業車で散っていく。 それだけで1日が終わるというケースが多い。実質的な仕事は火曜日に始まり、金曜日の午前中には再び報告のために仙台へ戻ってくる。家族は仙台にいて、週末は仙台で過ごす。 
つまり、担当エリアには火曜日・水曜日・木曜日の週3日しかいないのである。これでは無駄な時間が多すぎる。移動時間だけで勤務時間の70%ぐらいになり、週末は担当エリアにいないので、お客さんと接触している時間が非常に短く、地元に密着していない。 
しかも、クルマを長く運転するから交通事故の危険が増し、平日は家族とバラバラの生活。そういう非合理的な状況を放置している。 
本来、営業マンは気仙沼や塩釜などの担当エリアに家族と一緒に住み、週末はお客さんと食事したり、釣りやゴルフをしたりして、人間関係を深める機会を増やすべきである。

ダメ会社の法則

【大前研一さんの言葉】 
普通、会社の組織は必要な業務と不要な業務、必要な人間と不要な人間が霜降り肉のように混ざっている。分析すると、どこの会社にも4割ぐらいの不要な業務(霜降り肉の脂肪の部分)がある。たとえば、2回で十分な事業計画会議を5回も開いていたり、社長がまともに読みもしない分厚い業務リポートの提出が義務付けられていたり、といった定型業務である。 
ダメな人間に限って定型業務が好きだから、ダメな人間が多い古い会社ほど、知らず知らずのうちに脂肪がたくさんついている。
【大前研一】サラリーマン再起動マニュアル【書評・レビュー】

希望退職を募ったり早期退職制度をする会社はマジでやばい。

【大前研一さんの言葉】 
もし、あなたが勤めている会社がリストラで希望退職を募ったり早期退職制度を設けたりしたら、それを利用して転職することをお奨めしたい。なぜなら、そういう会社は自ら将来性がないと認めたことになるからだ。そんな会社に長居する理由はない。 
私が知る限り、辞めて後悔した人と残って後悔した人では、後者が圧倒的に多い。また、希望退職や早期退職の制度ができたら、すぐに応じたほうがいい。条件は最初のフェーズが一番良く、後になるほど悪くなっていくからだ。後から条件を良くした会社を私は知らない。最後は倒産というケースも多い。
【大前研一】サラリーマン再起動マニュアル【書評・レビュー】

「ZARA」には必ず良い商品がある理由

【大前研一さんの言葉】 
たとえば、東京・六本木ヒルズ店の店長から、うちの店ではこういうジーンズが売れていて在庫が足りなくなりそうだ、と本社に連絡が入る。すると、わずか48時間以内にその商品が届くというオンデマンド・システムを構築しているのだ。そればかりか、全く新しい商品でも2週間あれば作れるというから驚きである。これから流行しそうなパンツやドレスが競争相手から出てきたら、それに沿った物をすぐに作って店に並べられる。
【大前研一】サラリーマン再起動マニュアル【書評・レビュー】

企業買収を行う時に気をつけるべきたった1つのこと

【大前研一さんの言葉】 
買収のやり方も、新大陸企業は、旧大陸企業のようにデューデリジェンス(資産評価手続き)や買った時のリスクなどの数字ばかりを重視することはない。では、どうするのか? 
シスコシステムズのジョン・チェンバース社長兼CEOは、朝食ミーティングで経営者同士が話をして気が合えばそれでOKだ、といっている。これを英語では「ケミストリー(化学反応)が合う」という。「我々の化学成分は同じだ。一緒にやりましょう」となる。つまり、数字ではなく「相性」を重視する。なぜなら、買収で一番まずいのは”抗体反応”だからだ。これは数字による事業戦略ではなく、コンセプトによるコミュニケーションである。
【大前研一】サラリーマン再起動マニュアル【書評・レビュー】

ビジネスを急速に広げるたった1つの方法

【大前研一さんの言葉】 
基本的にピラミッド組織の企業は、もはや活性化しない。私の経験談になるが、かつてアメリカ東部でしか通用していないマッキンゼーをいかに世界化するか、となった時、我々は「手を上げた者が事務所長になれる」という新しい組織制度を導入した。すると、続々と志願者が現れた。それまでの業績が良ければ、どんどん志願者を新しい任地での事務所長にした。 
つまり戦略中心ではなく、人間中心に世界展開を図ったわけだ。理由は極めて単純。「情熱を持っている」ということだ。そうやってスペイン、ポルトガル、インドネシア、メキシコ、ブラジル、アルゼンチン、さらには東欧圏と、猛烈なスピードで世界化していった。
人材ありきということですよね。。。ヒト・モノ・カネは古い

「ゆとり世代」のやる気を引き出すたった1つの方法

【大前研一さんの言葉】 
大切なのは15歳下の人たちである。彼らが自分とは違うどんな能力や価値観を持っているのか、ということをよく研究しなければならない。30代後半~40代の人からすれば、新入社員は頼りなく見えるだろうが、実は子供の時からテレビゲームやパソコンインターネットを使いこなしてきた彼らのほうが、新大陸のことを知悉しているからである。 
実は、彼らは我慢をしない(できない)一方で、自分の好きなこと、のれることには異常なエネルギーを出し、徹夜仕事も厭わない、という面を持っている。今、うまくいっている会社、うまくやっている上司は、その特質がわかっていて、彼らをのせて仕事をさせることができているのだ。 
これはアメリカの経営学でも「オーナーシップ」という重要なジャンルになっている。オーナーシップとは「自分がやらなければ」というメンタリティのことであり、それを増大させるのは、私の言葉でいえば「ヒーロースポット」(自分がヒーローになれる場所)である。

つまり「支持」や「命令」ではなく、「どうすればいいと思う?」などの「質問」や「お前に任せる」などの責任譲渡によって、やりがいを引き出すことが大事になってきてるんですね。責任譲渡には勇気がいりますが、若い世代が持つ感性やセンスに賭けることは会社を長期的に成長させる上では最も重要なアクションだと思います。もちろん、長年の経験だからこそ分かることもあるのだから、そこは部下にアドバイスして”補佐”してやればいいだけの話ですね。

【大前研一】サラリーマン再起動マニュアル【書評・レビュー】

日本のセールスマンは働いてない。

【大前研一さんの言葉】 
マンガ喫茶に行くと、午前中から外回りのセールスマンが時間をつぶしている。セールスのピークは午前10~11時と午後2~3時のはずだが、その時間帯がマンガ喫茶のピークだ。営業日報には「訪問件数:午前6件、午後12件/実績:不調」などと書いているが、実際には1日に2~3件、挨拶程度に顧客あるいは潜在顧客先に顔を出しているだけ、というセールスマンが結構多い。

【別の話】 
かつて、私はコンサルティングの一環として、よく営業マンに同行して”実地検分”をした。すると、お客さんと会って話をしている時間は、みんな日報で10倍以上サバを読んでいた。 
日報に「20分」と書いてあっても、実際は「27秒」とか「1分18秒」だった。お客さんの所に顔を出すと、たいがい「忙しいから帰れ」といわれる。そこでさらに粘る営業マンは稀である。「じゃ、また来ます。パンフレットを置いていきますので、お暇な時に見てください」というのがせいぜいだ。営業の現場というのは、そんなものである。
【大前研一】サラリーマン再起動マニュアル【書評・レビュー】

日本企業の不祥事が絶えないたった1つの理由

【大前研一さんの言葉】 
相変わらず、企業の不祥事が後を絶たない。原因は、いずれの会社にも「上にモノがいえる人」「付和雷同しない(長いものに巻かれない)人」がいないからだ。 
「上にモノをいう」「付和雷同しない」というのは、企業の中で非常に重要な能力である。みんなと同じことをいわないで、上司に「ちょっと待ってください。それはおかしいんじゃないですか?」と苦言を呈することのできる人、直言できる人がいないと会社はおかしくなってしまうのだ。
【大前研一】サラリーマン再起動マニュアル【書評・レビュー】

ビジネスマンが海外旅行をする時に気をつけるべきたった1つのこと

【大前研一さんの言葉】 
日本人の中には「中国は日本よりずいぶん遅れた国だ」と思っている人がいる。そういう人が中国を旅行してゴミだらけの路地裏や下町の貧民街を見ると、しょせん中国なんてこの程度だ、まだまだ日本の足元にも及ばない、と”確認”することになる。せっかく中国まで行っているのに、そういう部分しか見てこないから、先入観をますます固めるだけの旅行で終わってしまうのだ。 
日本人の観光旅行は、たいがい確認旅行である。だから、絵葉書になっている超定番の観光名所で必ず記念写真を撮る。たとえばオーストラリアに行くと、シドニーのオペラハウス前で、エアーズロックで、コアラを抱いて、というやつだ。そうやって見たオーストラリは、行く前のオーストラリアと同じである。それは100%確認旅行だから、何も新しいものは見えない。行っても全く新しい情報収集にはならないし、ましてや人々がどのような生活をしているのか、など現地ならではの知識にはつながらないのである。

海外に行くメリットといえば、普段同じことを繰り返している生活から抜けだして、思い込みや先入観を捨てられることだったりするんですが、あまりにも先入観が強いまま旅行に行くとこういうこともあり得るんですね。

【大前研一】サラリーマン再起動マニュアル【書評・レビュー】

松下幸之助が語ったプロジェクトリーダーの選び方

【大前研一さんの言葉】 
私は経営コンサルティングの仕事を通じて、何度となく幸之助さんの人事哲学に接してきた。 
そのやり方は、何か新しいプロジェクトを立ち上げる際、必ず3人の候補者をピックアップして話を聞く。そして、その中から自分の感覚に一番近い発想をする人間を呼んで「あんたに頼むわ」とやる。あとは人事も予算も全部任せてしまう。

松下さんによると、例えそれが失敗したとしても、自分の発想に近い人を選んでるから「自分がやったとしても失敗した」と開き直ることができるそうです。

【大前研一】サラリーマン再起動マニュアル【書評・レビュー】

日本の企業がイノベーションを起こせないたった1つの理由

【大前研一さんの言葉】 
これまで多くの企業は「Do More Better」でやってきた。従来の延長線上で「今までこの商品は1000個作っていたが、それを2000個に増やしましょう」「従来の歯磨きペーストを改良し、もっと歯の白さと輝きを強調するような商品を開発しましょう」というやり方である。 
だが、これは、いってみれば既存のレールの上に普通列車を走らせるか、急行列車を走らせるか、新幹線を走らせるか、という違いにすぎない。レールが通る場所も決まっているし、終点も決まっている。果たして、いま走っているレールのままでよいのか?終点はそこでよいのか?走らせるものは列車でよいのか?といった根本的なところから考え直し、新しい活路、全く新しいブレークスルー(突破口)を見出さなければならない。 
そして、それは現状を否定するところから始まる。

つまり日本の企業は、現状を否定することができず、 同じことばかりをやってるということですね。

【大前研一】サラリーマン再起動マニュアル【書評・レビュー】

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