2014年3月1日土曜日

退職金で起業は危険

【大前研一さんの言葉】

50歳になってもファイティングポーズの解けない人の中には、定年後の起業を夢見る人が案外多い、だが、僕は勧めない。退職金を資本金につぎ込んで始めた会社が成功する確率というのは、おそらく1000に3つぐらいなもの。まず成功する可能性はない。

50歳までサラリーマンを続けてきたあなたは、動物で言えば飼い慣らされている。一方、本書の冒頭のところでも述べたように事業家の素質がある人というのは、他人に飼い慣らされるような生活を25年も続けていられるわけがなく、とっとと飛び出してすでに起業しているはず。つまり、50歳まで大企業にいられたということは、事業家の素質には欠けているということの確かな証拠なのだ。

そもそも、事業家とサラリーマンでは染色体が違う。事業家とは先天的にリスクテーカーである。だから、サラリーマンから事業家に転身するなんて、犬に向かってニャーと鳴け、というぐらい難しいことなのだ。主からずっとエサをもらい続けていた犬が、荒野にあこがれて出て行ったところで、3年目には犬死にするのがオチだ。だからやめておいた方がいい。
【大前研一】50代からの選択【書評・レビュー】

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