2014年3月1日土曜日

学歴は幸せの条件ではない

【大前研一さんの言葉】

現状を把握できず、リセットボタンも押さず、いつまでもガターからピンを狙っているような人がとくに大量に発生するのは、一流と呼ばれる会社だ。

以前、『週刊ポスト』でサラリーマン向けの人生相談ページを担当していたことがあるが、そこで、相談を受けた1600人の中にも、あんたガターに入ってるんじゃないの?と言いたくなるような連中がいっぱいいた。そういう人の大半が、「オレはいい学校を出た」「いい会社に就職した、そんなオレがなぜこんなに恵まれないんだろう?」といったことでくすぶっている。そして、リセットできない原因もそこにあるのだ。つまり、そういう人たちは、小さいころからよくできて、学校の成績も上の方で、会社でもそこそこやっているのだからいつか報われるはずだ、という気持ちがある。だから、いつまでもぐずぐずしているのだ。

だが、これは大間違いだ。前提条件がずれている。いい学校を出たことにどれだけ意味があるのか。松下幸之助さんは小学校しか出ていない。安藤忠雄さんは、ハーバード大学と東京大学で教えているけれど、大学は出ていない。戦後をつくった100人の経営者を集めて学歴を調べたら、小学校から大学までランダムだと思う。当たり前のことだが、学歴は成功や幸せの条件ではないのだ。
【大前研一】50代からの選択【書評・レビュー】

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