著者は、前アップル日本法人代表。前刀禎明さん。(「さきとうよしあき」と読むらしい)
ライブドアの創業者でもあります。(後にライブドアは倒産し、堀江貴文さんに譲渡される)
タイトルは「僕は、誰の真似もしない」
そのタイトルの通り人と同じことをするのが嫌いな方である。
iPod mini戦略の実体験を交えながら、物事をゼロベースで新しい視点を与えてくれる一冊。
【前刀禎明さんの言葉】
ある幼稚園の園児たちが、遠足で動物園を訪れた翌日、教室で思い思いに動物の絵を描きました。すると一人の子どもが描いたキリンの首が、極端に短い。その横には紫色の太陽が描かれていました。この絵を見た先生や両親は、口をそろえてこう言ったそうです。
「ほら◯◯ちゃん、キリンさんの首は長いのよ。太陽は赤色でしょ」
キョトンとしている子ども。しかし僕には、この子が間違っているとはまったく思えないのです。大人の視線では、もちろんキリンの首は長い。ところが、キリンのほぼ真下から長い首を見上げた子どもには、大人が考えるよりもずっと首が短く見えたのかもしれない。さらに、太陽はまぶしくて紫色に見えたのかもしれない。
問題は、正しい、正しくないという規範に当てはめてしまう先生や親のほうにあるのであって、「キリンの首は短い」という答えがあってもいい。
子どもに「さあ、好きなように絵を描きなさい」と言っておきながら、太陽を紫色に描くと「太陽は赤色だよ」とイメージを押し付けてしまう。
これは、親や先生に、「常識」を超えた想像を受け入れる力がないことを示しています。彼らは、十中八九非常に日本的なサラリーマンであって、子どもの教育に一生懸命でいるつもりが、よってたかって想像力の目を摘みとり、自分のような人間を再生産しようとしてしまっているのです。
もし5年前、子どもたちに「未来の携帯電話の絵を描いてみよう」というテーマを与えたとして、天才的な子どもがキーボードのない電話を描いても、彼らはこう言ったに違いありません。
「◯◯ちゃん、携帯電話にはボタンがついているものだよ」
日本の教育の問題点を指摘したお話ですね。
ライブドアの名前の由来やiPod miniのマーケティング戦略なども面白かったです。
亡きスティーブ・ジョブズの秘話もたくさん散りばめられており、スティーブ・ジョブズ好きは必見。
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