2014年2月10日月曜日

名経営者の組織構造の違いと共通点

【大前研一さんの言葉】

(ナイキの)ナイト会長の「JUST DO IT.」とよく似た理念を打ち出した日本のカリスマ経営者に「やらまいか」精神の本田宗一郎氏がいる。ナイト会長と本田氏との違いは、本田氏は根っからの技術者で、ビジネスのことはからっきしわからなかった点だ。かたやナイト会長はスタンフォード大学のビジネス・スクールで学んでいるから、ビジネスにも強い。

また”経営の神様”と呼ばれたのは松下幸之助氏だが、松下氏は、ひとことで言えば”組織システム型”である。事業部制というシステムを作って、基本的には部下に任せていた。

ナイト会長のように、製造、マーケティング、広告など事業のすべての分野で自ら先頭に立っている経営者はなかなかいない。しかし、その”分権派”の松下幸之助さんも「立ったら歩きなはれ」と言っている。あるいは『サントリー』の鳥井信治郎さんも「やってみなはれ」と言っている。これは英語でいえば、まさに「JUST DO IT.」である。この本田、松下、鳥井、ナイト各氏に共通する言葉が「JUST DO IT.」だということは、「起業」を考える上で大きな重みを持っていると言わざるを得ない。
【大前研一】なぜあなたはやらないのか―異端起業家になる【書評・レビュー】

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