2014年1月25日土曜日

大前研一に学ぶ!プレゼンテーションの極意とは?

【大前研一さんの言葉】

プレゼンテーションを行うときは、全体の流れをどう構成するかが非常に重要になる。流れが悪いと、経営トップや会議に参加している役員などから「俺はそうは思わない」という反論あるいは反感が出やすくなるからだ。ポイントは簡潔な分析と簡潔な言葉を用いて、1ページごとに、そのページ内における結論を出していくこと。1つ1つの結論を積み上げていくことによって、全体の結論には間違いがなく、それに基づく提言には十分な裏付けがあるという構成をすることである。

相手が誰であるか、相手の心理状態がどうかにもよるが、通常であればプレゼンテーションでは全体の結論を先に言うほうがよい。私の場合、さらにその前提として必ず自分がやってきた作業を最初に言っておく。どんなデータを収集して、どんな分析をしてきたのか。フィールドインタビューを行った回数、地域、そして誰を対象に、どんな話を聞いてきたのか。これを明示することで、会議出席者の中にある「こいつら、本当にわかっているのか」という疑念が氷解するからだ。

この前提がないと、聞いている側の頭の中に「何の根拠に基づいてこんなことを言っているんだ」という思いが終始つきまとい、1つ1つ提示されるページごとの結論に納得がいかないまま進んでいくことになる。相手の心理とこちらの伝えようとしていることがどんどん乖離していき、最後には反対意見が続出という始末になりかねない。 
ところが日本の会社で行われているプレゼンテーションを見ていると、支離滅裂というか、順不同のものがほとんどある。なぜなら、プレゼンする側の「言いたい順序」でチャプターが出てくるだけで、「相手が納得する順序」になっていないからだ。そのため、最後まで納得が得られなかったり、途中で「ところで、あの件はどうなっているんだ」という話が出てきて流れがストップしてしまう。

これって教育にも同じことが言えると思うんですよね。先生って自分の「言いたい順序」に話すじゃないですか。でも本来は生徒が「聞きたい順序」で話すべきなんですよね。 でも、例えば生徒30人いても、「聞きたい順序」が全員同じだとは限らないですから、生徒には質問する機会を与えるべきですよね。なぜか日本人は「人の話は最後まで聞け」と言われて、聞いたあげく何も反論できないし、何も質問できないわけです。こんな教育では、日本人のディスカッション力は高まりませんよ。

【大前研一】考える技術【書評・レビュー】

0 件のコメント:

コメントを投稿

人気の投稿