2014年1月26日日曜日

銀行は潰れても誰も困らない

【大前研一さんの言葉】

いったい銀行が潰れたら、どんな問題があるのでしょうか?答は、問題などありません。今の日本の銀行に関しては、たとえ全部潰れたって大丈夫です。

80年代のアメリカや90年代初頭のスウェーデンなど、不良債権が処理できず、銀行がつぶれた国は過去にも例があります。しかし、銀行がつぶれて困った国というのはありません。

というのも銀行業務が必要である限り、必ず誰かが代わりをやるからです。預金が保護されていれば、そのお金は潰れた銀行から、新たな健全な銀行に移ります。その銀行は新しく増えたお金や企業や個人に貸し出します。融資が減ることはありません。だから政府が特定の銀行を救うという必要は全然ないのです。

むしろ銀行が減る時というのは、新規参入組にとってはチャンスなのです。それまでの銀行に代わって、もっと経営のしっかりした会社が金融業に参入してきます。既存の銀行が潰れても国民は困らないし、かえって今までより良くなる。そういうことを政治家が理解しないまま、銀行トップの言うことを聞いているからいつまでも状況が改善しないのです。
【大前研一】質問する力【書評・レビュー】

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