2014年1月23日木曜日

議論や討論はポジティブに考えよ

【大前研一さんの言葉】 
ロジカル・シンキングの基本は、まず仮説を立て、事実に照らしながら検証することです。ところが多くの人は、仮説や目標を結論と勘違いしています。たいていの組織が最初に立てられた仮説を検証せず、それゆえ修正されることもありません。「走りながら考える」と言いながら、実は考えずに走っているわけです。 
仮説と目標を伝え間違えたという初歩的なミスもあるでしょうが、それには次のような理由が考えられます。 
  • 疑わない
  • 懸賞するという行動様式が身についていない
  • 途中で修正することを潔しとしない
  • 関係者間の調整を嫌う
  • 予定調和を優先する 
これらの根底に共通しているのは、議論する力が組織にも個人にも欠けているということです。仮説を議論しなければ、その仮説は検証されることも、修正されることもなく、時間の経過にしたがって、知らず知らずのうちに目標や結論に姿を変えてしまいます。 
繰り返しますが、本物の議論に摩擦は避けられません。それなのに、だれもがこれを避けようとしています。そして、その理由を、論と論が擦れ合い、混ざることで不協和音が生じるからだといいます。ところが、これも勘違いなのです。 
議論は交渉ではありません。交渉は利害を調整するコミュニケーションですが、議論は最善解を探すコミュニケーションです。

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